ただ好きでいたいだけ【再会編】 (ページ22)

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#06【遊園地】ページ22

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お会計の間、最後に廉が顔出すかと思って構えていたけど、あれっきり廉を見ることはなかった。

3人でタクシーで帰ると、途中でジンさんと別れる。

勇太「ちゃんと寝ろよ」

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なんと気まずい捨て台詞だろうか

「そっちもね」

紫耀「はっはっ」

ここ数日でジンさんは私にとって爆弾でしかならない。

東京にいるジンさんは危険だ。まじで

こてん、と首が上下に揺れる紫耀に

肩を貸すと素直に受け入れて
すぐに寝息を立てる。

紫耀「…あぁAコンビニであれ飲みたい…」

眉間に皺を寄せて目を閉じたまま何かを訴えている。

ぴーんときた私は運転手に

ホテルから一番近くのコンビニまでとお願いした

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紫耀「お風呂上がりの一杯はコレがないと」

迷いなく飲料コーナーから手に取ったのは

水色のラベルの貼られたビタミン炭酸。

「CMでも出られてました？絵になりますわ」

紫耀「夢で学生役で何度も出演してたわ」

そんな冗談を言いながら、
次々と好き勝手にカゴに放り込んで

レジに持って行くと

『1枚引いてください』

何かしら条件に達したみたいで
くじ引きが出来ると店員さんに箱を出される。

紫耀は私に譲ると、
ちょっとだけワクワクしながら

箱に手を入れる。

パッと抜き取った用紙を広げると

" 1等 "と書かれて思わず「おっ」と紫耀と見合わせる。

『おめでとうございます』

と渡されたのは遊園地の入園チケット。

紫耀「すげぇ～!」

ほくほくした気持ちのまま
ホテルまで帰ると、紫耀は迷いなく

紫耀「明日、行こう‼」

「え？まじ？」

紫耀「勿体ないじゃん、ね!明日休みだし」

「…おお、やったー」

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