ただ好きでいたいだけ【再会編】 (ページ16)

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#05【これから先】ページ16

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あれから一睡も眠れるわけもなく

気づくと外は明るくなっていた。

完全に朝になった時間帯から

ジンさんから" 途中から記憶がない… "と

どうやら無事に起きれたようだった。

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部屋を出る前に指輪を通して

数秒だけ見つめる。

私ったら、何をこんなに考えてんだろう。

ただ昔を思い出してしまっただけで

私にはちゃんと未来があるのに

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紫耀「A‼」

空港にて紫耀を待っていると

私を見つけるなり大きなキャリーバッグを引いて駆け寄ってくる。

「お疲れ様」

紫耀「鹿児島凄かったよー」

そう言って鹿児島のお土産を渡す。

律儀な奴というか、真面目というか

「昨日はごめん、電話出れなくて」

紫耀「ううん、疲れてたと思うし」

スマートにタクシーを捕まえて

とりあえず今日泊まるホテルに向かう。

タクシーが動き出すと

呑気に外からの景色を眺めていたら

ぎゅっと左手から力が伝わって

紫耀「正直、心配しちゃったけどね…」

「…っ」

ほぼ無表情の紫耀は

こちらを見るわけでもなく指を絡めた

…。

「大丈夫だよ」

紫耀「..ん」

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