ドSカップル【うらたぬき】

朝ごはん ページ4

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あのですね、さっきナチュラルにころされかけましたのですが、まがりなりにもカレカノなんですよ。
キャッキャウフフするカレカノなんですよ。ええ。


つまり！！ボディタッチしまくればドキドキしてMになるのでは！？

はい浅はかな考えです申し訳ありません。でもやります。




いまわたるは朝ごはんをつくりにいった。そこで、バックハグ！！ッキャー！！！！


テンション高いよねしってる、これがいつもだから慣れて。


でわでわ、わたるの元へレッツゴー！







うちのキッチンはバーのような感じで、IHコンロはこちらに向いていてその時に近づくと気づかれてしまう恐れがある。

だから、反対側を向いている冷蔵庫から物をとる時がチャンスだ。

昨日、朝ごはんに使うお肉は全て隠しておいた。だから、冷蔵庫を奥まで覗き込むだろう。そこでぽーん！！


はっ、なんて完璧な下準備！！わざわざ深夜に起きてやったかいがあったよ！






リビングへ行くと、まだわたるはソファーでのんびりしてた。さっさとつくれや！！





「わたる、朝ごはんは？」

「いや、おまえ寝起きはご飯全く食わねーから時間置いてるんだけど」



優しさでした！ありがとねわたるくん！でもつくれ！！



「今日はもうお腹空いた。つくって。」


「は、いやでも」

「つくって」




……わーったよ、と、立ち上がる。



腰に手を当てて伸びをしたあと、スマホを机の上に置き、カーペットの外のスリッパを履いた。



「……なに」


一つ一つの行動をじぃっと見つめてると、視線に気づいたらしくジト目でこちらに呆れたようね視線を飛ばしてきた。




「別に、お腹すいてるからはやくつくってほしいだけ、ほら早く」


そう誤魔化すと、はいはい、と向こうに歩いていった。

今度は振り返ることなくキッチンまで歩いていく。えらいえらい。




野菜置き場からニンジンを取りだし、軽く洗い始めた。たぶん野菜とお肉をてきとーに炒めるのかな。




わたるの手の辺りをみていた視線をあげると、わたるは訝しげな目でこちらを見ていた。
ひょええこわ。ばれてたあああ。スマホ弄って誤魔化してよっと。

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