ドSカップル【うらたぬき】

来訪者 ページ15

*




「今日坂田来るってよー」



「あら。坂田さんがいらっしゃられるのですね。いつ頃かお伺い致しても……？」


「それは愚問というやつだな。あいつは1時間前到着から1時間後到着、様々な時間があるだろう？だーれも、それを予想することなんか、出来やしないさ。」


「左様でございますか。……ねえこの喋り方めんどくさくなってきたからやめていい？」


「Aがいきなり始めたのに乗っかってやっただけだろ勝手にやめろ」





どうもAです。いきなりですがわたしはもっとあまあまの彼氏が良かったです。どんなに煽っても許してくれる彼氏が欲しいです。今でも募集中です。はい。



「えーでも坂田さんは何時頃っていってんの？」


「ちょとまて今聞くわ」


「りょ」



わたるがメールを送っている間に机の上のみかんを手に取ってしずかにむく。


わたしこの白いヤツむりなんだよね。なんだっけ名前、あの、無駄にめちゃめちゃかっこいい名前……思い出せん、



「ルイボスティーニ？」


「何言ってんのお前アルベドだろ」




ばかじゃねえの、って目でみられた。いやなんで口に出してないのに考えてたこと分かんの。こわ。


「じゃあルイボスティーニって何なん。こいつに存在価値などないと言うのですか！！それは差別じゃないですか！？？？」

「うるさぁ。どーせルイボスティーとディアゴスティーニが混ざってんでしょ」

「ディアゴスティーニ……？トーマスの友達？」

「機関車まで思いついたならぜひとも車種であるということまでたどり着いてほしかったですねぇ」



とくに中身のない話をぐうたらと駄弁っていると、わたるの手の中でスマホが震えた。


略してルイくんをむきながらわたるの言葉をまつ。




「だいたい3時間後だって。今10時だから1時か。」

「おけぴ。じゃあわたる早めにお昼食べよっか。」

「うぇーい。なに食う？」

「なんにしよっか。うーん、パスタとか？」

「何味がいい？」

「そりゃあもうクリーム一択で」

「りょかたれ」

「ワァイさすがわたるくん」



わたるが作ったクリーム味の濃厚さは絶品。



「さっさっさいふとけっいったい〜〜。よしオーケイ。買い物いってくるわ」

「いてら〜。まじ最高愛してるぜ〜」

「あっハーイ」


わたし？もちろん家だよ。スーパーに一緒に行ってもなんの戦力にもならんし。マイハウスイズベスト。

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す