ドSカップル【うらたぬき】

＊ ページ14

「わたるー？」


「にゃあ？」


「もうにゃんにゃんしなくていいよ、満足しました」


「おっけー。……で？」





……ん？？




「で、とは？」


「いやなんで？次はAでしょ？」



ぱーどぅん？？



わたしもやるの？は、がちで？



「えーAもやるとおもってやったのにーまさかだましたのーさいてーい」



うっわあそう言われたらやるしかないじゃんか。




「…………にゃあーー」


「うわめっちゃ棒読み」



いやわたしガチ勢じゃないから。


「ふふ、子猫ちゃーん、かわいぃねぇ？」


そういいながら猫を撫でるかのように顎に指を滑らす。


「……にゃぁ」


一瞬でパシっと手を弾いた。


「うわめっちゃ不機嫌じゃん、なんでよ」


クツクツと笑いながら言ってくる。こちょこちょ効くの知ってんでしょわたる。





「まったく、ご主人様の手を弾くなんて躾がなってない子猫ちゃんだなァ？」



あれれ、なんかやばい雰囲気になってきたぞ。ん？


わたるが手で顎を上にむかせる、所謂顎クイと呼ばれるものをわたしにしてみせた。




「そーんな子猫ちゃんには、お仕置きが必要だね？」





…………うわああああああっっ(咆哮)！！！


出たあああお決まりのてんかいいいいっっっっ！！！！




「ドンタッチミー！ノットタッチ！ノー！」


「ア"ァ"？？なぁに許可もなく喋ってんの？？」


「……ニ"ャ"ア"ァァァ」


「んー？？俺猫じゃねーから猫語わかんないなぁ？？」



なんでだよ理不尽！！さっきまで猫だったじゃんかよっっ！幼心を取り戻せよ！！



「っふ、かーわい」



ため息と共に声を吐き出す。頬にかかってぞくりとする。

と、瞬間パッと手を離した。


……え、どゆこと。




「あ？何言ってんの。冗談に決まってんだろ？」




……うっわぁさいてーい。




「あれ、もしかして本気にしちゃってた？あっれぇ？？」


「黙れチビ」


「頭蓋骨割ってやろうか？」



新しい返し文句が生まれたわ。わたるったら素晴らしい想像力ね。



「ま、これは俺の勝ちだね、やった」


「……ううううう……ぴえん」



あああ久しぶりに負けた。むりいいい。

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