妄想吐露〈ym×in〉

煙草 ページ34

＊




「あー！また吸ってる！」
「うわ」
「うわ、じゃなくて！身体に悪いからやめなって言ってるじゃん。何回言ったらわかるの」
「ほっとけよ」
「ほっとけるわけないじゃん！大切なメンバーだよ？」


メンバー、ね。


「俺なんかいいから、大好きな恋人のところにでも行けば？」
「いや、なんかスタッフさんに呼ばれて今行ってるんだよね」
「なんだよ、俺は暇潰しかよ」
「あ、ばれた？」


ふふ、と笑うキミ


「おーい」
「あ、帰ってきたみたい。じゃあ俺ら帰るから」
「はいよー、お疲れさん」
「おー、おつかれ。煙草もうその1本で終わりにしろよー」


今晩何にする？って仲良さそうに出て行った2人
不毛だってわかってる
でも、


「やめられないんだよなぁ」


この恋も、煙草も。

煙草を吸い始めたのはキミが煙草吸ってる人ってかっこいい、と言ったから。今思えば、そのときからキミはあいつのことが好きだったんだろう。だってその時煙草を吸ってたのはあいつしかいなかったから。



煙草を吸っている間だけは、キミのこと考えさせて。
これを吸い終わったら、また“メンバー”に戻るから。




END.





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お久しぶりです、作者です。
全然更新できてなくて申し訳ないです！

今回のお話は、誰が誰だか断定する言葉を使っていないので、読者様が好きなように捉えてもらえたらな、と思います。

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