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「………涼介？」
「んー？何？」
「朝風呂行くって昨日の夜言ってたよね？ 仕事大丈夫？」
「んー……仕事14時までに間に合えば大丈夫」
翌朝。
昨夜ドラマ見終えてから涼介の態度がいつもよりちょっと可笑しい。
凄いくっついてくるし何より昨夜「くっつくな」なんて言っていたはずなのに自分から抱きついてきたりする。
……デレ期なのかな？
あんまり涼介は素直になったりとかいう事が少ないから嬉しいっちゃ嬉しいんだけども。
「もーどうしたのか分からんけどさ風呂は入ろ？」
「……分かった、でもその代わり大ちゃん絶対ここ居ろよ」
「お、おう、？」
絶対だかんな！と言ってそそくさと寝室を出ていく。
彼の背中を見ながら「んーわっかんねぇな」と呟いて傍にあったスマホを手に取って触った。
***
「…ホントにいた」
「あ、おかえり」
「……あのさ」
「んー？」
「ぎゅってして」
「……んん？」
数十分後、風呂から帰ってきた涼介がばっと腕を広げてカモン、みたいな動作をする。
いつもの涼介じゃない……と戸惑っていると
「……ダメ、？」
そう言って目をうるうる。
「いや、ダメじゃないけど…どしたの今日」
「別に」
しびれを切らしたのか涼介の方から抱きついてくる。
抱きしめ返すと満足そうに「ふふ、」と笑い声が零れ聞こえた。
「なんか…涼介めっちゃいい匂いするんだけど」
「何嗅いでるんだよどつくぞ」
「その顔に似合わない結構キツいお言葉」
「うるせぇな………さっ充電完了したし、ご飯作ろ！ スクランブルエッグ作るから大ちゃんはパン焼くのとレタスちぎるのお願いね」
何分、もしかしたら何秒、そうしていたかは分からないけど涼介のその言葉でお互い離れる。
「キッチン行くよ、ほら」
ぼーっとしてるとぎゅっと手を掴まれて誘導される。
「涼介今日どしたの？」
「え？ 何が」
「いつも以上にくっついてくるじゃん？ だから何かあったのかなって」
「だから別に何もないって」
これ以上何か聞いても恐らく変なとこで頑固スイッチ入って絶対言わないだろうな……。
そう悟って「そっかそっか」と言いながらベッドから降りる。
「なーに子ども扱い？」
「別にそうじゃねーよ」
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作者名：クルキ＆おまめ。 x他1人 | 作者ホームページ：あっとまーくじゃんぷ。
作成日時：2019年5月13日 22時
