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河「へー、4人かぁ。多いな。」
「そこですか?」
河「んー?うん、まぁ、ドンマイやな。俺達はそう言う存在やねんから。助けたってどれだけほざいても、殺人犯は殺人犯。」
「そうです...ね。」
河「...あ」
河井さんが、しまった、と言い口を抑えた。俺の後ろを見ながら。
なんか、あかんものでもおったんか...。
「は...Aちゃん?」
A「...死刑囚?」
ぜんぶ聞かれてたんや。
俺の話。
あーあ、川西さんと言わん約束やったのに。
面倒くさいことなるやろなぁ。
「そう」
A「なんでッ、人殺すの?、ありえない。人として、終わってる!!」
ガシャン
大きい音と共にAちゃんを押し倒した河井さん。
「河井さん...っ!」
A「な、なんですか...離れて下さいっ!」
河「俺、生きてたらあんたのこと殺すわ。」
A「な...っ」
聞いたことの無い低い声と
見たことの無い表情。
「...」
河「良いね、殺したいって気持ちにならなくて。簡単に死ねて。楽やろ?死にたいときに死ねるんやもんなー。」
A「そ...それは、」
河「俺もそんな風に、なりたかったな。幸せになりたかった。でも、殺したい人が見つかったら、もう無理や。そいつをどれだけ苦しめられるか。それだけが生き甲斐やった。」
確かに、そうやな。
俺だって、殺したくて殺したんじゃ無い。
死刑囚になりたいわけでなったわけちゃう。
手をかけたら、もう楽やった。
A「でも、どんな理由であれ、殺すのは良くない!」
河「そうやよ、アカンよ?でも、殺したかったから殺したねんよ。あんたみたいな善人?偽善者?嫌いやねん。あー、殺したい」
ふふっ、と笑いながらAちゃんから手を引いた河井さん。
あおいかおをしたAちゃんは走り去っていった。
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作者名:ひはーい | 作成日時:2018年12月19日 21時