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動き出す時間 ページ14

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裕太「隼とランペ の大阪公演観に行くんやけど、Aも行く?」

『…え、明日…?』

裕太「そうそう。」

裕太くんの誘いは突然だった。

『…急だね。』

裕太「陣がAもぜひって。」

『…なんか、企んでる?』

裕太「いーや、別に?スケジュール見たら空いてるし、暇かなって。」

疑いの目で裕太くんを見つめてみるけれど、その誘いに特に深い意味はなさそうで。

『…うん。行く。』

裕太「よっしゃ。じゃあ飯も3人で行こうか。」

ニッコリ微笑んで、ご飯屋さんを探し出した裕太くんを横目に、ふぅと一息吐く。

隼「何?ため息?幸せ逃げるよ?」

『…行っていいのかな…』

隼「…ランペのライブ?」

『…なんか…怖い。』

隼「…樹と会うのが?」

紅茶を持って、隣に腰かけた隼に、思わず本音を零してしまう。

『…この前のリハの時、すれ違ったんだけどね…多分、軽蔑された。』

隼「なんで?(笑)」

『…神谷が…亜嵐くんとのこと…変な風に言うから…』

隼「…あー、あん時か。」

『…何か言ってた?』

隼「いんや。特に何も?」

嫌われてしまったのではないかと、気が気でない私に対して、隼は飄々と答えて、持参のタンブラーを傾ける。

『…ねぇ、隼…絶対私、軽蔑されたよね…』

隼「樹に直接確かめりゃいいじゃん。」

『それができたら苦労しないから!』

隼「そりゃそうだ(笑)」

『…ねぇ、真面目に話してるんだけど?!』

隼「俺も真面目に話してるって(笑)」

『…いっちゃん、目も合わせてくれなかったんだよ…?絶対嫌われた…』

隼「…あのさ。そうやって、樹にどう思われてるか気にするってさ…」

自分でも、薄々感じていた。

『…言わないで…』

隼「…いや、そんな顔真っ赤にして言われても。」

いっちゃんが、ずっとずっと、私の心から離れてくれないこと。

『…私が、一方的に離れたから…だから…』

隼「…Aはさ、樹のこと、嫌いになって別れたわけじゃないんでしょ?それは樹だって同じでしょ?樹は樹で昔からAのこと想ってんじゃないの?」

『…でも…』

裕太「相変わらず甘ったれで、しゃあないな(笑)」

『…甘ったれじゃないもん。』

裕太「抱きしめてくれれば誰でもええんか?その相手は、本当にAを大切にしてくれるんか?」

隼「…確かめよう。俺らもいるから。樹が好きなのか、それとも…やっぱり亜嵐くんがいいのか…Aの気持ち、ハッキリさせよう?」

2人の言葉に、今、一歩、動き出す。

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usa(プロフ) - 突然のコメント、失礼いたします。つい先日この作品に辿り着き、とってもハマって何度も読み返しています!続きのパスワードについて、私も教えていただきたいです!引き続き、更新を心待ちにしております! (2020年10月11日 23時) (レス) id: a03a04a4f7 (このIDを非表示/違反報告)
sui(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。ずっとこの作品が好きで、何度も見返しています。続きの2のパスワードは教えてもらえないでしょうか…? (2020年10月6日 11時) (レス) id: 2efd24e246 (このIDを非表示/違反報告)
- はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて思ったのですが...。 メンバーさんそれぞれの台詞の時行間隔あけて はどうでしょうか? 行間隔が詰まっていると読みにくいので...。 (2020年5月1日 16時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちゅう(プロフ) - ゆんさん» もう、リアルいっちゃん見るたびに早くイチャイチャさせたくて仕方なくなります(笑)あのビジュアルで、お前しか考えられないとか言われたら…もうぶっ倒れもんですよね…! (2019年9月4日 2時) (レス) id: 8820865f3c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちゅう(プロフ) - みなさん» 絶賛作成中です!ひと段落ついたらパス外しますので、しばらくお待ち下さい! (2019年9月4日 2時) (レス) id: 8820865f3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃんちゅう | 作成日時:2019年6月10日 0時

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