十二話 ページ13
「着いたね！とーきょー！」
「おじさんとはぐれない様にね」
「迷子になるよ？」と注意を促すとAは「こうしたら大丈夫なんだよ。」と小さな手で俺の手を握ってきた。
「はは、そうだね。おじさんの手、離しちゃダメだよ」
「うん！」
つい出来心でAを東京に連れてきてしまった。
もちろん、簓には何も伝えていない。
あいつはAに依存しており、その愛情っぷりは異常な程に執着している。
だが、アイツの気持ちは分からなくもない。
Aは見た目も中身もとても可愛らしくて、人を夢中にさせてしまう何かがある。
まぁ、人なっこく単純なだけかもしれないが。
そこがまた愛くるしいな。
今頃簓の奴、Aが家に居なくて騒いでるのが目に浮かぶぜ。
「さてと、先ずはそうだな…萬屋に行くか」
「萬屋？萬屋って何？？」
「要するに、、何でも屋だな」
「何でも屋さん？へぇー、凄いね！じゃそこに行けばお兄ちゃんに会える？？」
「それはどーだろうな？」
・
・
・
『盧笙！Aが、Aがおらんのや…！家中探しても、何処を探しても見つからん！！盧笙どなんしよう！？』
「お、おちつけ簓。今日は零が一日Aちゃんの面倒みるんやったろ？零に聞いてみたらええんちゃう？」
『で、でも…もし零がAと一緒じゃなかったら？知らん奴に誘拐されたら？俺、どうしたら…』
「せやから、先ずは落ち着いて零に連絡して。それからやろ…」
『せ、せやな……す、すまん盧笙、取り乱して。取り敢えず零に連絡してみる…いろいろ分かったらまた連絡するから…ほんま、すまん…』
「お、おう…もし本当にAちゃんが見つからなかったら警察に…」
『いや………警察はあかん。』
「え？なんでや？」
『いや、なんでもあらへん！すまんな、とりあえず零に連絡してみるな！』
驚いた。
簓があんなに慌ててるなんて。
ホームルームが終わり、職員室に戻ると近くにいた先生が『さっきかずっと携帯が鳴ってますよ。』と教えてくれた。
でスマホを開くと簓からの着信が30件以上。
何事かと思い急いで掛かってきた電話に出るとAちゃんが家に居ないとか…。
単純に零と一緒にどっかいってるやろ。
なんて深く考えず数学の小テストの答え合わせをしようと赤ペンに手を伸ばした時またまた電話が…、。
知らん番号やな…。出るか少し迷うが、もしたから知り合いかも知れへんし…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 352人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪乃(プロフ) - 続き待ってます (10月8日 23時) (
レス) @page40 id: 3057047a96 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - 讃良さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！コロナに負けずお互い頑張りましょう！！これからもよろしくお願いします！ (2020年8月4日 1時) (レス) id: 2f0ef64b32 (このIDを非表示/違反報告)
讃良 - とても面白く、ずっと頬の筋肉が緩みっぱなしでした。続きをお待ちしております！体にだけは気をつけて…！ (2020年8月2日 11時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ワロタwwさん» コメントありがとございます！のれからもよろしくお願いします！！ (2020年7月21日 21時) (レス) id: 2f0ef64b32 (このIDを非表示/違反報告)
ワロタww - すごい展開にコメしたくて仕方なくなってしまったwwww初コメここに通ります。面白くて好きです(^-^) (2020年7月12日 22時) (レス) id: 1c977d7f9f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
