【忍たま】スノードロップ (ページ10)

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10話ページ10

ここで待ってるように言われ、約1分。

どうしよう、既に逃げ出したい。

くノ一長屋の前だからか、女の子しかいないけれど

かわいい女子が睨むと怖いよね～。

学校の制服ってこの時代じゃあ異様なほど目立つ。

可愛くてお気に入りだったのに脱ぎ捨てたい気分。

「お待たせ」

そろそろ限界を感じているとシナ先生が戻ってきた。

手にはそれはそれは綺麗な着物。

「お召し物はこれでいいかしら」

…え、これを、私が着るの！？

むりむりむり！

まず着物を着る習慣がないのに絶対破く。

この時代って布はすごく貴重って聞いたことがある。

「…これは私には着れません」

そう言うと、シナ先生は困った顔をする。

「これ以上高価なものは…」

「あ、いや、そうではなく！事務や食堂のお手伝いをするんですよね。だから動きやすく汚れてもいいものが良いです」

少し安心したような、驚いたような

そんな顔をしてもう少し待っているようにと私に伝えた。

…まったく、前に来た天女とかいう人は何てことをしてくれたんだ。

こんな良い人たちを困らせるなんて。

次にシナ先生が持って来たのはさっきの着物とくらべると格段に動きやすそう。

ずいぶん使われているようだけど、補修された後を見ると大事に使われてきたんだとわかる。

「…本当にこれでいいの？」

「はい、もちろんです。ありがとうございます！」