【忍たま】スノードロップ (ページ48)

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48話ページ48

部屋の出入口まで来ていた三木ヱ門は振り返って私を見た。

寂しそうな、不安そうな、でも責任感に溢れてる。そんな目で。

「…滝夜叉丸や喜八郎、左門からもお前のことは聞いている。」

そういや左門は生徒の中で1番最初に私を信じてくれた人だった。

「だから、一応信じてる。だけど、信じてるのと安心するのは違う。後輩達に手を出したらユリコちゃんが黙ってないからな！」

半分、自分に言い聞かせるように言い放つ。

「…はい」

そういえば。

喜八郎は仙蔵についていた。滝夜叉丸や三木ヱ門は後輩を必死に守ってる。

「四年生は…天女が来た時、どうなったの？」

あまり嫌な思い出を掘り返したくない気持ちもあるけど…

「私たちは…天女に翻弄されることもなく、だからといって後輩を守りきることもできなかった。」

三木ヱ門は皆から視線を外す。

「四年生は自己愛とか自分の武器への愛が強いから天女の妖術はあんまり効かなかったみたいなんです」

隣にいた団蔵がこそっと補足してくれた。

個性がここで吉と出たか。

後輩を守れなかったことに負い目を感じているか、今度こそという責任か。

四年生が後輩を守ろうとすると

委員長VS他の委員

ってなっちゃうのはしょうがないけど、小平太や文次郎の裏で見せる辛そうな顔が苦しくなる。

「話、聞かせてくれてありがとう。
委員長1人で全員分運ぶの大変だと思うから私、手伝いに行ってくるね！」

立ち上がった私の手を左吉が引いた。

「…潮江先輩を取らないでくださいね」

キリッとした目が少し潤んでいる。

「うん。約束する。絶対みんなの先輩に戻してみせる。」

掴まれた手を握り返して、食堂へ走った。

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いつの間にかお話が完結したことになっていて申し訳ありませんでした！
少しずつ更新頻度を戻していきたいと思います！