お菓子は皆を笑顔にする魔法。【 夢色パティシエール】

▼sweet.018 ページ19

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「はあー、あたしって本当にダメダメだー」
『そんな事ない！勉強すれば良くなるよ！！』
「佐原さんの言う通りやで、いちごちゃん。あんまり気にせんほうがええよ」



みんなは笑って過ごしていたようだけど、樫野はこっぴどくいちごちゃんに説教をしようとしていたし(安藤達に止められたけど)、それにBグループの中島さんたちのことも気になる。

いちごちゃんのことを良いように思っていないようだった。いかにも不服そうなのが表情に出ていたんだもの。彼女等がいちごちゃんになにかしでかさないと良いんだけれど...そうは思っても、私は願っていることしか出来なかった。



「それでな、次の華道の先生はなんと花房くんのお母さんなんよ」
「えっ、そうなの？！」
『ああ、そう言えばそうだったような...』


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目の前には花、花、花...。生け花のための色鮮やかな沢山の花達が視界いっぱいに広がっていた。
そして、花房と雰囲気の似た花房のお母さんがいる。

私はと言うと、授業が始まって数分にして既に足が痺れている。これまで、何回も華道の授業をしてきたがすぐに足が痺れてしまい、立った時に感覚がなくなり盛大に転んだり、激痛が走ったり...華道の授業は正座との戦いなのだ。

けれど、生け花は好きだ。花を使って思い思いに色んなものを表現できる。喜び、悲しみ、怒り、その他諸々だ。




「みなさんはスイーツを作る時、どんなことを考えていますか？」
「作る人も楽しくて、食べる人も喜んでくれるといいなーって！...あはは」
「そうですよね、お花も同じです。貴方達が楽しく生ければ、花は生き生きと輝いて、見る人達に喜んでもらえるんですよ」



先生の言う通りだ。スイーツは味だけでなく、見た目でも人々を幸せにすることができる素晴らしい食べ物なのだから。





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