昔 と 今 。 ページ2
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高校の卒業式の日、「グラウンドに来てほしい。」って言われて、式が終わり泣いてる人や話している人達の人混みを避けて通り、彼の待つ場所へと向かった。
皆よりも頭一つ分くらい背の高い彼はいい目印で、どこにいても見失うことはない。
小さく埋もれた私を見つけると、笑顔で手を差し出してくれる。
周りにはとしみつ達の姿も。
「あれ、勢揃いだね?笑」
り「いてほしくないんだけど、どうしてもおるって言うから。笑」
そうゆうと彼は私に「手出して?」と催促してくる。
言われるがまま彼に手を差し出すと手のひらに置かれたのは彼の上着から消えていた第二ボタン。
「え、これ…、いいの?」
彼の第二ボタンを狙っている子が数えきれんくらいおることは天然と言われる私でも知ってる。
り「Aに受け取ってほしくて、ポケットにしまってた 笑」
目を見つめてそう言ってくれる彼にときめいた。
5年ほど片想いをしている相手だったから。
り「A。」
「は、はいっ。」
妙にザワついた周りの雰囲気に緊張しっぱなしの私に声をかけてくる彼。
気のせいかな、彼が私よりも緊張してるように見えるのは。
後ろで手を組んで深呼吸をすると、大きな声で私にこう叫んだ。
り「高2の頃から好きでしたー!!俺と付き合ってくださーいっ!!!」
合流する前からてっちゃんが動画を撮っていた理由もこいつらが騒いでた理由も分かった。
周りで泣いていた子達は驚きで泣き止んでるし、女の子数人の視線が痛すぎて気にもなったけど、
それよりも目の前の状況を把握することに必死で周りのことなんてすぐに考えなくなってた。
そして今、2019年3月2日。
虫「全員集合〜っ!!」
り「集まってるよ?笑」
昼食後、皆でまったりくつろいでると虫さんが大きな声を出してカメラを回してる。
7年の間に色々な事があった。
高校の時から仲良くしてくれてたてっちゃんが声をかけ、幼馴染みのとしみつと中学から一緒のりょうくん、高校で仲良くなったらゆめまるとしばゆー、そして私とてっちゃんがバイト先で知り合ったざわくん。
私達は7人でグループYouTuberになり、今やチャンネル登録400万人を超える人気者になってしまったのだ。
このカメラは多分サブチャン用の動画、内容を知らない皆はなんだなんだと虫さんを囃し立てる。
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一旦切ります…!
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すーさん。(プロフ) - みゆさん» みゆさん、コメントありがとうございます!読むために時間を割いて下さりありがとうございます!茶色さんはいずれ書きたいとずっと思ってたので今書いてるのが終わり次第書いてみます!こちらこそありがとうございます!! (2020年3月30日 14時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - いい話過ぎて一気読みしちゃいました!茶色さんの話もかいてくれると嬉しいです!面白かったです!ありがとうございました! (2020年3月28日 17時) (レス) id: 8322de4249 (このIDを非表示/違反報告)
すーさん。(プロフ) - ちょこさん» ちょこさん、コメントありがとうございます!一気読み…!作品読むための時間を割いて下さりありがとうございます!さすが伊達男って感じです、いつも動画とか見ててときめいてます笑 文才がないのが目立つかもしれませんが良ければ他の作品も読んでみてください!! (2019年7月29日 2時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とても好きな話で一気読みしちゃいました…!!りょうくんがかっこよすぎますね… 他の作品も読んでみます! (2019年7月28日 22時) (レス) id: 87290c21e3 (このIDを非表示/違反報告)
すーさん。(プロフ) - ハルキさん» ハルキさん、コメントありがとうございます!素敵なお言葉ありがとうございます、書き終えてからも見てくださる方がいること、凄く嬉しいです!お暇があれば他の作品も見て頂けたら幸いです!◎ (2019年7月14日 0時) (レス) id: d77cf76696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すーさん。 | 作成日時:2019年3月6日 0時