【我々だ】いつか晴れゆく

料理 ページ34

貴方side

俺が薬の話をした辺りから物凄い空気が重たくなった。

？？「薬以外は？何も食べてないの？」

バツマスクの彼が口を開いた

「薬以外は軍に入ってからは、1度も…」

隊長からは軍ではこれが当たり前だと言われたのでどの国の軍でもそうなのかと思っていた。

確かに今思えば実験とかしてたんだから普通じゃなかったのか…？

？？「そう…」

？？「残飯よりクソやないか…」

？？「たまには意見会うやんけ…」

shp「ほんまに…」

他「「「…」」」

あ、なんかこれ言った方がいいのかな

「あ、あの！く、薬にもちゃんと味はつけてありました！！」

tn「…一応聞いたるけど、何味？」

味…確か、白衣の人達が言ってたな。

「みみずって味でした！美味しかったです！」

ちゃんと味がついていたことを話したはずなのに空気の重さが酷くなった気がした。

な、なぜ？これもっと怒らせたのでは？？

gr「……まぁ、その事に関してはもう掘り下げるのはやめだ。今は…」

あ、空気が軽くなった…良かった。

gr「A。」

「はいっ！？」

び、吃驚した…

gr「何年振りかに食べる料理。味わうといい。」

何年振り…

俺はまた、料理に視線を下ろす。

食べ物の名前もわからない。

でも、美味しそうだった。

「…いただきます。」

俺が食べるのを周りの皆は黙って見ていた。



料理を口に運ぶ。









何故か涙が止まらない。






手も止まらなかった。





だって、食べたことがない。









こんなに、温かい(おいしい)食べ物は。









俺が泣き止む頃、目の前のお皿は空になっていた。

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