【Free!】待ち人

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母「新しい家がね、Aがいく中学校と少し遠くなっちゃうんだけど」




『おばあちゃん家に行く』




母「え？」




中学を決める際も少し話したこと。



今の家からも岩鳶中学は少し遠い。
だからおばあちゃん家に中学の間住むという話もあったのだ。



しかし別に通えない距離ではないためその話はなくなった。




だけど今回は違う。

母が再婚して引っ越す予定の家は、中学まで電車に乗って行かなければならない距離。




おばあちゃん家に住む理由は十分ある。



これを言おうか迷っていたが、宗介とこの前話した時に言ってくれた言葉が私の背中を押してくれた。




"だけどさ、ちゃんと自分の気持ち言った方がいいんじゃねぇの"




2人で話してても決まらないし、挨拶もまだしっかり出来ていないということで再婚相手の方と3人でおばあちゃんとおじいちゃんの住む家に向かった。




祖母「うちは全然大歓迎だよ」



その言葉を貰って、私は直ぐに中学の間お世話になることを決めた。



母達はやっぱり3人で住まないか？と言ったが、おばあちゃんが説得してくれた。





本当は苗字が変わることも嫌だった。
だけど、そこまで言ってしまうと母が悲しむと思って何も言わなかった。



まだ家族になる自信がなかったんだ。



だから私に少しだけ時間をください。

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