【呪術廻戦】俺の姉貴には会わない方がいい

「…ただいま？」 ページ18

傑「…ただいま？」



1人遅れて帰ってきた傑のお出迎えをするためか、Aが寮の入口で待機していた。


それだけなら別に良いし、むしろ嬉しく思うのだが、傑は素直に笑うことは出来なかった。



なぜなら立っているAの後ろに、背後霊のように…いや、それ以上に悪いモノだと思う程に、悟がAを後ろから抱きしめるように一緒に立っていたからである。

しかも、その顔には誰が見ても不機嫌ですと書いてある。



『おかえり傑くん！術式について詳しく聞かせて欲しくて！』



そんな悟なんて気にしていない様子のAは、キラキラした笑顔で傑に近づいてくる。
しかしそれと一緒に、不機嫌な悟も近づいてくるので傑は口元を引き攣らせた。



傑「えっと…」



どうしようかと思考を巡らせたところで、手に持っていた袋を悟に奪い取られた。


悟「菓子サンキューなー。傑は飯食ってこいよ」



そう言った悟は後からAを抱き上げ、談話室の方に歩いていく。



『え！？悟、待って！？なら一緒に食堂行こうよ！』



悟「もう俺らは食ったろ」



ジタバタ暴れるAだったが、その抵抗に悟は少しも怯まず無視してどんどん進んで行った。




さっきも今も、悟の態度にイラッときた傑だったが、あの綺麗な笑顔で近づいてくるAは別の意味で心臓に悪いと思うと、悟の嫉妬には助けられているのかと考え始める。



これからどうなる事やらと他人事のように思い始めた傑は、悟に言われたように食堂に夕食を食べに向かった。

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