「いーとこ取りしやがって」 ページ34
七「A!」
言うことの聞かないAに、焦りと怒りの混じった声で呼ぶ七海。
その声にAは口角を上げた。
『いーからそっちに集中して早く祓えよ』
Aの戦い方はめちゃくちゃだった。
元々身体能力が高いのか、スピードがあり次々とパンチを繰り出す。
加勢しようとしていた灰原だったが、めちゃくちゃなタイミングに合わせることができず、入っていけない。
初めの殴りとは別物の力に、呪霊は笑っていた表情を歪めた。
『雄もこっちはいいから早く建人の方祓え』
呪霊が飛び退き、距離ができたタイミングで灰原にそう言ったAは、すぐにまた呪霊に向かって走り出した。
いまAと一緒にこの呪霊を祓えるとは思えない。
それなら言われた通り、先に七海と向こうの呪霊を祓ってから、交代してこっちを祓う方がいいと考えた灰原は、七海の方に走っていった。
『おいおい、逃げんなよ。人間なら許せたけどオマエは逃がしちゃダメっぽいからさ』
集中しているからかさっきから調子がいい。
相手が次どんな動きをするのかが次々と頭に流れ込んでくる。
相手の攻撃を交わして、思いっきり拳を振りかぶって殴れば、呪霊は体育館の壁まで吹っ飛んでいった。
『やっば、呪霊相手でも俺強いじゃん』
これなら一人でも祓える。と考えていたが、飛ばされた呪霊がギロリとこちらを睨みながら立ち上がる。
かなり怒っているらしく、鋭い爪を振り回しながらこちらに向かってきた。
簡単に攻撃を食らうことなどなく、相手の攻撃を避けながら次に攻撃を仕掛けるタイミングを見計らう。
その時、ズルリと足が滑り後ろに倒れた。
タイミング良く攻撃は避けることができたが、尻もちを着いたAに、呪霊は先程と同じようなニタリという笑みを浮かべ鋭い爪先をこちらに向けてきた。
流石にヤバいと思った時、目の前の呪霊が真っ二つに割れその場に倒れる。
『…いーとこ取りしやがって』
七「そこはお礼を言うのが普通です」
倒れた呪霊の後ろには、息を切らした七海と灰原が立っていた。
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彩(プロフ) - 織田作、、、。好きです!これからも頑張ってください! (2021年8月21日 16時) (レス) id: 95df5f81b7 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 織田作、、、。好きです!これからも頑張ってください! (2021年8月21日 16時) (レス) id: 95df5f81b7 (このIDを非表示/違反報告)
アコ(プロフ) - にゃんさん» またまたのまたコメントありがとうございます!六眼の持ち主は流石に笑いました(笑)ちょっとずつですが、更新していきますのでこれからもよろしくお願いします! (2021年1月13日 0時) (レス) id: f73a02885d (このIDを非表示/違反報告)
にゃん - 実は私、六眼の持ち主でして、、アコさんは間違いなく持ってる側ですね←わかるんですよ私、最強なんで(( 笑笑とんだ茶番ですね、面白かったんでコメントまたまたのまた返しちゃいました!気長に待ってます〜頑張ってください! (2021年1月11日 0時) (レス) id: 42196c1688 (このIDを非表示/違反報告)
アコ(プロフ) - にゃんさん» またまたコメントありがとうございます!え、もしかして気付いてないだけで私呪術師でした…?調子乗りましたスミマセン…(笑)冗談でもそう言って貰えてとても嬉しいです!!ありがとうございます!ネタ絞り出して頑張ります! (2021年1月9日 3時) (レス) id: f73a02885d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アコ | 作成日時:2020年12月21日 21時