#27. ページ27
『ありがと、トントン』
「どういたしまして〜」
『エミさんもありがと』
「いやいや、俺は何もしてへんし、」
『俺買い出し行きたいんやけど、誰かついてきてくれへん?』
「俺にお礼は無いん?」
『ああ、食器の片付けありがと』
なんて、俺は着替えながら皆にお礼を述べ、一緒に買い物へ行ってくれる人を探した。
まだちょっと怖いし、ショッピから外に出るなと言われてからほんまに出てないし。
「金は俺が出すからやっぱ昼夜出前にせえへん?」
『は、夜まで居るん君ら』
「まぁ、晩飯までは食べてこうかなって」
「せやね、ショッピくんもゾムさんも夜しか帰って来おへんし」
「俺寿司食いたい〜」
俺の着替えも無意味になり、大先生の奢りで出前を取る事になった。
昼は牛丼、夜は寿司とピザ。
ゾムが馬鹿みたいに食うし、人数も多いからと。
まだ夜の分は頼まず、昼の牛丼のみを頼んだ。
「てか買い出しって言っても、ショッピくん居らんとアカンのちゃう?」
『…みんなと一緒ならええかなって…、外出たかってん』
「ベランダ行けば?」
『そういう事ちゃうねん、考えろドアホ』
「大先生にだけあたり強くて草なんだが」
うええ〜、と泣き真似をし始める大先生。
俺をじっと見ていると、おもむろにテーブルに置いてあったタバコを手に取り玄関へと向かう。
「どこ行くん?」
「タバコ。下に喫煙所あったやろ、確か」
『ベランダでええんちゃうの』
「ショッピくんの家やで、勝手に吸って怒られても嫌や」
「じゃあ俺も行こうかな」
『エミさんも吸うんや』
なんて、エミさんまで立ち上がり玄関へと向かう。
バタン、と扉が閉められて俺はトントンの方に目をやった
大きなため息をつく彼。ああいう友達ばかりだと疲れるだろうな
『俺も喫煙所行ってきてええ?』
「え、依兎瀬タバコ吸うん?」
『吸ったことは無いけど、匂い好きやねん』
「そうなんや、まぁ敷地内やし行ってきたらええんちゃう?」
『あは、ほな行ってくるわ、留守番よろ』
俺はすぐに靴を履き、家を飛び出す。
エレベーターを下りてエントランスを出る。マンションの敷地内の一角に少し大きめの喫煙所が見えた
近づき中に入ると、大先生とエミさんの2人だけが中でタバコを吸っていて会話をしている。
「お、依兎瀬くん」
「お前もタバコ吸うんか?」
『吸ったことないねん、匂いはすき』
「副流煙なるで」
『ええねん、好きでやってるんやし』
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chara*doll_サブ(プロフ) - 宮さんのw.r.w.r.d.の作品が大好きです…💓 完結おめでとうございます!これからも応援してます!またいつか宮さんのd!の作品が見たいです…!✨🍀 (2021年11月12日 16時) (レス) @page41 id: 8350102349 (このIDを非表示/違反報告)
Ok - ガチ泣きしてしまった (2021年11月8日 0時) (レス) @page38 id: f38258070c (このIDを非表示/違反報告)
つむ - 初めてですが、とってもおもしろかったですー。お身体に気をつけて、更新頑張ってください! (2021年10月14日 14時) (レス) id: c4476d5627 (このIDを非表示/違反報告)
はくまい(プロフ) - 何某さんのd小説待ちわびてました〜!!!今回も凄い面白いです、ありがとうございます😭😭😭 (2021年10月13日 18時) (レス) @page5 id: 5573920f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宮 x他1人 | 作成日時:2021年10月13日 18時