涙を炎に

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煉「ところで」



お兄ちゃんがコテンと首を傾げながら私を見る



煉「君は今どこに住んでいるんだ？ずっと気になっていたんだ！」



今後の事もあるし教えて欲しい！とニッコリと笑うその顔には圧がある...




今後の事とは何なんだ






　「えと。今は兄弟子である冨岡さんの所にご厄介になっておりまして...」



あ、今日冨岡さん夕飯どうするんだろ




煉「ほう...？そうか！ではすぐに荷物を纏めて煉獄家に来なさい！」






　「え。なんで」



煉「君は俺の婚約者なのだから一緒に住んで何が悪い！！」




　「婚約者！？いやちょっと私だから結婚は....ムグ」




できません。と言おうとした口をお兄ちゃんの手が塞ぐ




煉「こうしてまた会えたんだ。君を離すわけがないだろう」



諦めてくれ！



至近距離でそんな...





　「〜〜っし、失礼します！！」




その手を振り払い炎柱邸を猛ダッシュで飛び出した



顔が熱い。心臓はバクバクとうるさいくらい音を立てている













....しばらく走り、周りを見渡してから凜を呼ぶ




　「これを、届けてもらえないかな？」




文を凜の足に括り付ける




　「.....できれば、見つからないように本人に直接届けてもらえないかな」





凜「...ガンバル」



バサッと凜は飛びたつ






.......来てくれるだろうか









私は冨岡さんの家に戻った



冨岡さんからは柱合会議での事を怒られ、腕の傷を見てまた怒られた




「自分をもっと大事にしろ」と






次の日の朝、最終選別以降来ていなかった生家の前にいた





そこには炎の様な髪の後ろ姿




私の足音に気づきふり返ったその人は、泣きそうな顔をし
ている







　「.......お久しぶりです。おじさま」



槇「...本当に、Aさん...なのか....？」




　「はい。私だけ生き延びてしまいました...。長い間連絡もせず申し訳ありませんでした」





彼と同じ炎の髪を揺らし私に近づくとポンと頭を撫でる





槇「よく生きていてくれた。それだけで充分だ」






昔と同じ優しい微笑みに泣きそうになった

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