41話―幽霊騒動― ページ43
『ええと……明日夜勤ですね』
スケジュール帳を見て、そう呟いた。
一度は怒られましたが、真選組の内部を探るという名目で許してもらえました。しかし潜入捜査とは名ばかりで、他の志士さん達に反感を買わない為の口実だとか……。
つまり、「他の方々には言い訳しておくから、そのまま続けて良い」という事です。本当、桂さんには頭が上がりません。
それでもって、今日は初の夜勤です。働いて二週間程経ったこの時期、季節は夏です。太陽がさんさんと照り付け、町の人達はタオルや日傘片手に歩いています。私も正直、太陽光はあまり得意ではありません。
あまりに明るいと、目がとても見えにくくなってしまって……後遺症、とでも言いましょうか。まあ、詳細は長くなるので今は省きますけど。
それはともかく、今日の出勤は夕方の6時頃。それまでまだ時間があるので、お家で桂さんとエリーさんとゆっくりする事に。
『桂さん、エリーさん。昼食はどう致しましょうか?』
「ふむ、今日は暑いしな……素麺はどうだ」
『まあ、いつもはお蕎麦なのに、今日は素麺がご所望なのですね?』
「たまには食べたくなるものだ」
食糧庫から素麺を出して、水を入れた鍋をコンロにセットしました。レバーを捻ると、ボッと青い炎が燃え上がります。
素麺を袋から出して煮え立った鍋で湯がきます。頃合いを見て、大きいお皿に盛りつけて、後はキュウリや人参などの夏に合う野菜を少々。
『お二人共、出来ましたよ』
「すまないな、ありがとう」
「[おつゆある?]」
『ええ、これですね』
ここだけ見ると、何気ない平和な日常のひとコマだと思うでしょう。これでも立派な攘夷志士なんですよ。
おつゆを入れる小さめの底が深いお皿を渡し、おつゆとネギや生姜といった薬味を小分けにして置きました。
私も食卓に着いて、お二人と一緒に素麺を啜ります。湯がいた後に氷で麺を冷やしたので、暑い夏にはとても助かります。
今日は暑いので、お二人もお部屋でのんびりするそうです。攘夷志士にも、休息は必要ですから。
私は仕事がありますが、出るのは夕方日が落ちかけた頃で大丈夫なので、それまでしっかり休んで夜勤に備えなければ。こういうまったりとした日も、良いものですね。
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復活のU(うp主)(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU(うp主)(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うp主@
作成日時:2017年8月19日 23時