33話 ページ34
「近藤さーん、土方さーん、只今戻りやしたァー」
また知らない名前が……さん付けしているところを見るに、沖田さんの上司の方でしょうか。
正面玄関らしきところへ案内され、靴を脱ぐように則されました。脱いで向きを整えると、「律儀ですねィアンタ」と言われました。靴がごちゃごちゃに置かれてるのは何となく落ち着きませんから。
「近藤さーん、ちょっと良いですかねィ」
「おお総悟! どうした!」
「今からこの人の面接するんで、面接官頼みやす」
襖を開けられた先には、胡座をかいて剣の手入れをする男性と、煙草を吹かしている男性がいらっしゃいました。
えっと、剣の手入れをしているガタイの良い方が近藤さん……ですかね? そしたら、煙草を吸っている方が土方さんでしょうか。
「面接? そんな予定あったか?」
「俺がついさっき決めやした。この人ここの女中に入ってもらいまさァ」
「いや待て待て待てェェェ!! 何勝手に決めてんだ総悟ォ!!」
煙草を吸ってらっしゃった男性が、沖田さんに向かって青筋を浮かべて怒り出す。
やはり独断だったのですね……それはそうですよね、私だって今まで真選組の女中バイト募集の広告とか見た事ありませんもの。
青筋を浮かべている土方さんが殴り掛かりますが、それをひらりと避ける沖田さん。め、迷惑にならないうちに、今すぐにでも帰った方が良いかしら。
「まあまあそうキレるなよトシ。丁度良いじゃないか、最近隊員の数に対して女中が少なかったんだ」
「つっても近藤さん……」
「あ、ちなみに雇用条件と待遇はまんま言いましたぜ」
『あの……ちなみに今女中さんって何人いらっしゃるんです?』
「今は三人ですぜ。皆おばちゃんだけどな」
三人。確かに隊員さんの人数と比べると割に合っていないように思えます。待遇も良いし、人数不足であるなら、お互いwin-win……不利益は被らないでしょう。
「……で、アンタ名前は」
『加茂Aです』
以前沖田さんに名前を教えてしまった以上、偽名を使う訳にはいきません。なので仕方なく、本名を名乗ります。
近藤さんと土方さんと少しお話ししたのですが、なんと近藤さんからその場で合格を頂きました。
――という訳で、早速明日から真選組女中としてバイトする事になりました。
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復活のU(うp主)(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU(うp主)(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うp主@
作成日時:2017年8月19日 23時