27話 ページ28
『よ、良かった……終わったん、ですね……』
脚の力がすっと抜け、その場にドサリと座り込んでしまいました。初めての戦闘が終わり、それを理解した脳が「力を抜け」と指令を送ったのです。
「だ、大丈夫ですか!?」
『え、えぇ。安心して腰を抜かしてしまっただけです』
すっかり力を抜かしきってしまった下半身では、立ち上がるのはしばらく無理そうです。
でも……良かった。お二人が無事で。私も少しは、協力出来たでしょうか。足手纏いになっていなかったかしら？
「いつつ……無事かぁ、おめーら」
「あー……駄目っすね、疲れて歩けないです」
「日ィ浴び過ぎてクラクラするヨ、おんぶして」
「誰のお陰で助かったと思ってんだあぁん!? 俺だってなぁ、ボロボロの体で来たんだよ!!」
まぁ……先程まで捕まっていた人と大怪我を追って寝込んでいた人とは思えない程元気ですね。全て無事に終わったからこその平常運転なのでしょうけど。
と、桂さんもこちらへと駆け寄ってくる。力なくへたり込む私を見て、心配そうかつ、満足そうな表情で。
「初めての実戦課題、上出来だったぞ」
『ありがとう、ございます……あの、申し訳ないのですが、情けないながら腰を抜かしてしまって、立てないのです』
「無理もないな。……っしょっと」
『えっ……え!? あ、あの、一体何を』
「何って、抱き抱えただけだろう」
先程私が新八さんにやった事を、そっくりそのままやられてしまいました。姫抱きです。お気遣いは非常に有り難いのですが、何も銀さん達の前でやらなくても。
彼にそんな気があってやっている訳ではないのは分かっているのですが、それでもやはり気恥ずかしいものです。
「わお、ヅラやっるぅ〜」
「ヅラじゃない桂だ。良いから貴様も早く帰って養生しろ、ちゃんと二人共連れて帰るんだぞ」
「へーへーっと」
くるりと踵を返し、私を抱えたまま歩き出しました。……桂さんって線が細くて細身だと思っていましたが、意外と筋力があって、安定感があります。
こんなにも近いと、彼の匂いが鼻孔を擽ります。安心する匂い……なんて、ちょっと変態みたいだったかしら。
彼の体に身を預け、心地好い揺れにいつの間にか睡魔に誘われました。
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復活のU（うp主）(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (
レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU（うp主）(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うp主@
作成日時：2017年8月19日 23時
