23話 銀時視点 ページ24
……──お前は……なんだよ。……──お前は所詮、何も守れやしねーんだよ!!
「──っ!!」
がばり、と勢いよく起き上がる。な、何だ……夢かよ。随分夢見のわりー目覚めだ。
……つうか俺、何してたんだっけ? てか、ここどこだ?
「目が覚めたか」
『銀さん、大丈夫ですか? 私達の事、分かりますか?』
ヅラにAちゃんが、俺の横たわっていた布団の側に座っていた。て事は、ここはヅラん家か。
そういや俺、あの天人に剣ブッ刺されなかったっけ……確か、左肩辺り。そう思って自らの胴を見ると、包帯が巻かれていた。こいつらが応急処置してくれたのか。
「ところで貴様、何故あんな所にいた」
「つーか、何で俺はこんな所にいんの」
「……これを見ろ」
と、ヅラが懐から取り出したのは、透明な小さな袋。その中には、何やら白い粉がそう多くない量で入っている。
「んだそりゃ」
「最近巷で流行している違法薬だ。これの調査をしていた所、お前が降ってきたらしい。俺の仲間が見つけていなければ、今頃どうなっていた事か」
あぁ、そうだったっけ……どうやら、高所から落とされて気絶したショックで一時的に記憶喪失になっていたらしい。
──ちょっと待て。そういえば奴ら、新八と神楽を……!!
「い゙っ……!!」
体全体を電撃のように駆け巡った激痛。そのあまりの痛さに、絞りだすような短い悲鳴を上げて布団に撃沈した。
Aちゃんも心配そうな顔をして、「大丈夫ですか」、「無理なさらないで」と言う。
「無理をするな。傷口が開くぞ」
「くっそ……」
「で、貴様は何故あんな所にいたんだ」
「人捜しの依頼でな。てか、あいつら何なんだ」
「……宇宙海賊春雨。宇宙最大の犯罪シンジゲートだ。奴らの主な収入源は違法物の密輸入で、俺達が追っている薬もこいつらによって持ち込まれた」
……春雨だかマロニーだか知らねーが、仲間攫われたんだから取り返しに行かねーとな。いつも着ている白い着物を拾い上げ、肩にかけた。
既に満身創痍だが、日和ってる訳にもいかねぇ。相手は犯罪集団、このままじゃ何されるか分からねぇしな。
──待ってろよ、新八、神楽。
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復活のU(うp主)(プロフ) - これ桂さんオチの夢小説だけど、他キャラとの裏短編集とか作りたいとかぼちぼち思ってます。決して上手くはないんだけど、助平だから裏要素満点なの書きたくなっちゃう。 (2017年8月31日 23時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
復活のU(うp主)(プロフ) - セルフツッコミしてしまいますが、春雨初登場時ってエリザベスいなかった気がする……ご都合主義という事で、多少の原作との食い違いなどはスルーして下さると嬉しいです(汗)これからもよろしくお願い致します。 (2017年8月28日 14時) (レス) id: c4fae3913d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うp主@
作成日時:2017年8月19日 23時