Psycho (ページ19)

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ひまわり畑で捕まえて 5 ページ19

Aの目をじっと見て聞いた

(ま、これは質問じゃなくて確認なんだけどな)

初めて会ったあのとき、俺は超能力者の気配をたどってあのコンビニまで行ったわけだし

「そうだけど」

意外にもAは肩をすくめ、それがどうしたと飄々とした態度で答えた

昼間の反応とは全く違う
それは超能力を隠す必要はないと、少しは俺のことを信頼してるのかもしれない

「ショウもそうでしょ
じゃなきゃ私の家がわかるはずない」

「なっ…！
お前俺を超能力者ってわかってて家に入れたのかよ！？」

Aの手を握る力がつい強まってしまう

「あのね、ショウが勝手に入ってきたんでしょ」

そう言うとAはぺしっと俺の手を払いのけた

「確かにそうだったけどよ…

でもこれからはぜってー超能力者にスキを見せんなよ！
超能力者っていうのはAが思ってる以上に危ねーんだからな！！」

「…どうしたの、ショウ」

Aは目をぱちくりさせ不思議そうな顔をしている
そうか、Aは爪を知らないのか…

(Aに爪のことを教えるべきか…？)

いや、でもそうやっていたずらにAを怯えさせるのはかわいそうだ
なによりAは一般市民だ、下手に巻き込むわけには…

(って、ん……？
俺なにしにここに来たんだ…？)

Aが使えそうなら仲間に入れようと…
島崎は四六時中側にいやがってうぜーけどそれはただの口実だったはず

「っだーー、もうとにかく変なやつに目をつけられないためにも！俺以外の前で超能力禁止な！」

「うん、善処するわ

じゃ私洗い物するから」

Aはけろっとそう言い、台所の方へと向かっていった

「っつーかよー、なんでさっき急に俺の茶沸騰させたんだよ」

「ちょっと嬉しくなってつい…ね」

ん？嬉しくなる？
Aが超能力を使う前を思い出す

(そう言えば俺、Aの料理を褒めた…)

女は世辞に弱いと聞いたことがあるがそれはAも例外ではないらしい

(Aも可愛いとこあるじゃねーかよ)

これがツンデレというやつなのかもしれないと俺はひとり納得した