脇役女子が主人公 (ページ7)

今日:9 hit、昨日:123 hit、合計:441,820 hit

個性把握テストページ7

「「個性把握テスト！？」」

グラウンドに出てすぐ言われた。
個性把握テストをするらしい。

「入学式は！？ガイダンスは！？」

「ヒーローになるならそんな悠長な行事出る時間ないよ」

茶髪の可愛い女の子…お茶子ちゃんの言葉をバッサリ切る相澤先生。

「雄英は"自由"な校風が売り文句。そしてそれは"先生側"もまた然り」

嫌な予感と共に先生が発したのは体力テストの項目。
ああ…私体力テスト大嫌い…

「爆豪、中学の時のソフトボール投げ何mだった」

「67m」

ろ、67…？
私には見たことも聞いたこともない数字。

ソフトボール投げクラスで一番飛ばなかったなあ。

「じゃあ個性を使ってやってみろ円から出なきゃ何しても良い早よ」

先生めちゃくちゃ急かすじゃん…
せっかちなのかな。

「思いっ切りな」

「んじゃまあ」

野球選手も驚くような綺麗なフォームで腕を振る爆豪くん。フォームとか知らんけど。

手から離す寸前に爆破した。

「死ねえ！！！」

し、死ね…？？
変わった掛け声だな…

隣の八百万さんの眉が下がった。
苦手なんだろうなあ、爆豪くんみたいな人。

「まず自分の最大限を知る」

遠く遠く見えないほど飛んだボール。
本当に人間…？？

先生が手元の機械で結果を見るらしい。便利。

「それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

705.2mって。
バケモノどころじゃない。

「何だこれすげー面白そう！」

「705mってまじかよ」

「個性思いっ切り使えるんだ！さすがヒーロー科！」

大嫌いだった体力テスト。
でも個性を使えるとなったらワクワクしてきた。

「…面白そうか
ヒーローになるための3年間そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい？」

相澤先生の鋭い目が私たちを捉える。
怖くて身震いした。

「よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し除籍処分としよう」

除籍…除籍ってつまり。

「生徒の如何は先生(おれたち)の自由

ようこそこれが雄英高校ヒーロー科だ」

緊張感が一気に私を支配する。