体育祭 ページ38
たくさんの歓声が聞こえる。
たくさんの人の気配がする。
『1年！！！A組だろおお！！？』
A組めちゃくちゃ有名人じゃん！！
正直目立つ事を目標にしてる私にとって好都合。
ただめちゃくちゃ緊張するけど。
「選手宣誓！！
選手代表1-A爆豪勝己！！」
爆豪くん！？
に、似合わな…大丈夫なの？
「せんせー」
A組全員に嫌な予感が走る。
ゴクッと喉を鳴らした。
「俺が一位になる」
「「絶対やると思った！！」」
「調子乗んなよA組オラァ」
「何故品位を貶めるようなことをするんだ！！」
「ヘドロヤロー」
「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」
ああ、ダメだあれは。
ブーイングの嵐だよ、ヒーロー志望なのに。
「どんだけ自信過剰だよ！！
この俺が潰したるわ！！」
敵作りまくってる。
選手宣誓が終わって戻ってきた爆豪くん。
「爆豪くん険しいよ顔」
「るせ」
そしてさっそく第一種目が発表された。
たくさんの人が涙を飲む第一種目。
「コレ！！！」
障害物競走。
説明が終わって位置につく。
もう始まるの、はっや…
やば…緊張してきた。
ここで落ちちゃダメだ。
「スタート！！！！」
合図とともに羽を広げて飛んだ。
「何だ凍った！！動けん！！」
「寒みー！！」
USJで見たあの速攻で氷結。
轟くんならすると思った。
「ていうか、このレースいける！」
空を飛ぶ私に障害なんてありません！
一気に大きく羽ばたいた。
『第一関門ロボ・インフェルノ！！』
前言撤回。
ロボは聞いてない。
あの入試の時の…逃げるしかなかったロボが目の前。
思い出すだけで背筋が凍る。
『人間ナドブットバゼ！』
一位を走る轟くんがロボを凍らせた。
不安定な状態で凍らせられて倒れるロボ。
「やっ…うわ！？」
見惚れてる場合じゃなかった。
私も何とかして…
『1-A爆豪下がダメなら頭上かよー！クレーバー』
それじゃん？
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作者名：ちらす
| 作成日時：2021年11月13日 1時
