脇役女子が主人公 (ページ25)

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USJ ページ25

「なんだアリャ！？また試験の時みたいなもう始まってんぞパターン？」

階段を降りた先に黒い渦とたくさんの人。
なんか悪そうな見た目。

「動くなあれは敵だ！！！」

先生が私たちの前に立つ。

「敵…」

どうして雄英に…？
敵がボソボソと文句を言い始めた。

オールマイトが…って。

「子どもを殺せば来るのかな？」

その一言に背筋が凍る。

「敵ﾝン？バカだろ！？」

「ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ！」

「先生！侵入者用のセンサーは！」

「もちろんありますが…！」

「現れたのはここだけか学校全体か…何にせよセンサーが反応しねぇなら向こうにそういうこと出来るヤツがいるってことだな」

外の状況が分からない。
もし学校全体なら…いや、そうじゃなくてもセンサーが反応しないなら助けは来ない。

「バカだがアホじゃねぇこれは」

…バカとアホの違いってなんだ。

「何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ」

轟くんの話が終わってみんなの顔が強張った。
不安に襲われる。

「13号避難開始！」

それを打ち消すかのように相澤先生の声が聞こえた。

「先生は！？ひとりで戦うんですか！？」

デクが止めようとする。
イレイザーヘッドの戦闘スタイルとこの人数。

先生が強いの分かってる、でも…

「一芸じゃヒーローは務まらん」

「…っ、先生…」

13号先生に私たちを任せて敵陣へ飛び込んだ私たちの担任。

その後ろ姿はかっこよくて頼もしくてちょっと泣きそうだった。

「すごい…！多対一こそ先生の得意分野だったんだ」

「デク何してんの？早く逃げなきゃ」

先生に心配かけちゃいけない。
デクに声をかけて出口を見た。

「させませんよ」

その瞬間黒いモヤが目の前に広がる。
さっきまで向こうにいた敵が、目の前に。

「初めまして我々は敵連合
せんえつながら…この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせていただいたのは

平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして」

心臓が嫌な音を立てる。