検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:147,222 hit

呪術師として ページ15

2007年8月



in the mind of Satoru.





産土神信仰の土地神。


間違いなく、1級案件だった。


祓った俺が言うんだから間違いない。






このところ、ずっと平和だったように思う。



”弟子”であるAの成長。少し痩せた傑。変わらず俺に悪態をつく硝子。



素直じゃないけど可愛い後輩の七海。


素直で可愛い後輩の灰原。





―――灰原 雄が死んだ。






「先生?どうしたんですか」





予定にはなかったけど、急遽Aと呪術の修行をすることにした。


高専には戻りたくなかったからだ。






五条「ん、なんでもない」




「なんか元気がないような…顔色も悪いですし」





まじまじと俺の顔を見るA。


今日、Aに会っていることを硝子に知られたら間違いなく言われるだろう。




『悲しい時にその傷を癒して欲しいと思う相手は、彼女(こいびと)じゃなくてAなのね』と。





実際のところ――Aに抱いている感情が、恋心かどうかはわからない。



でも、Aと過ごせば過ごすほど、特別なのだと痛感する。



今日は。今日くらいは。



自分の気持ちに正直に、一番心が穏やかでいられる相手と居たっていいだろ。






五条「いや、気のせい気のせい。で、なんだっけ?術式反転?」




「はいっ。この前先生がやってた『赫』、かっこよかったです。あれ何ですか?」




五条「術式の発散のこと。反転術式の反対だよ」




「発散…反転術式の反対…

反転術式はエネルギーを出して呪力をプラスにすることで…
術式反転はプラスの呪力を流すことで術式の効果を反対にするエネルギーを使う、ってことですか?」





五条「お前ほんと小学生じゃねーだろ」






いつもなら笑える場面も、今日は笑えない。




灰原は優秀だった。




でも、死んだ。





何故1級案件を灰原と七海にやらせた?




天内の時もそうだ。




何故、俺と傑にやらせた?




上層部のクズ共が。




火の来ないところでぬくぬくと、下らない会議ばかりするジジイが死なず、なぜ灰原が死ぬんだ。






俺が黙って心の中で叫び続けていると、Aはブツブツと独り言を言って「わかった!」と嬉しそうな表情をした。





「術式反転、分かった気がします。やってみていいですか?」





五条「……ジョーダンだろ、恥かくからやめとけ」





.

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (154 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
547人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:佐々 | 作成日時:2021年1月20日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。