Love with you 【短編集】 JW&KJ

破片　　　Ｔｏｍｏｈｉｒｏ．Ｋ ページ29

.(翔たん？様、リク)









智「Aー！」







帰ってくるなり、ご機嫌な声で私を呼び







「何？」と智洋君を迎えると、急に私を抱きしめる。







.







貴「どうしたん？」


智「んー何となくーあ！プレゼント買ってきた！」







そう言いパッと私から離れると







持っていた鞄の中をガサゴソ漁り、箱を取り出す。







「はい。」と満面の笑みで渡された物を受けとり開けると







入っていたのは、可愛らしいグラス。







・・・あ、この前割れちゃったから。








.








貴「ありがとう！」


智「どーいたしましてー。」







ニコニコと可愛らしく笑う。







だけど、視線を下に向けた瞬間







その笑顔が豹変した。







何で？と思って同じよう下を見ると







そこにあるのは、男物のハンカチ。








.








智「・・・A？これ何？」


貴「・・・・・」


智「俺、こんなハンカチ持ってへんよな？」


貴「・・・・・」


智「答えろや！！」







私の頬を思いっきり殴る。







そのまま私は床に倒れ







落としてしまったグラスは、粉々に割れる。








.








貴「智洋君が、せっかく・・・」


智「・・・Aがエエ子やったら、いくらでも買ったる。」







「・・・男を、家にあげたん？」







そう聞かれ、諦めて「・・・宅配便の人が、中まで運ぶって。」と答えると







「はー。」とため息をつく。








.









智「・・・言うたやろ？そういう時は居留守しろって。」


貴「ごめんなさい・・・」







謝ると、もう１度「はー。」という溜息が聞こえ







見上げると、諦める様な顔で私の頭を撫でる。








.







智「ええよ。Aの事やから、俺に迷惑かけへんようにって思ってしてくれたんやろ？」


貴「とも、」


智「でも、これからは絶対しないって誓って？」







そう言うと割れたグラスの破片を持ち







私の頬に当てザクッと頬を裂く。







頬の皮膚は柔らかいから







そんなに深く切ってないけど、どんどん血が出てくる。








.








そして、顔に出来た傷は








これから先、完全に消える事はほぼ無い。







つまり、








.







.








.









智「・・・誓いのシルシ、な？」








それが意味するのは








永遠の呪い。






＿＿＿＿＿＿＿＿＿



神ちゃんもザ・ヤンデレやね。

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