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まぁ当然のことながら一人作戦会議をする余裕が今のあたしにあるはずもなく。
あたしは寝たり起きたりを繰り返して、結局夜まで爆睡していた。
目が覚めたのは、交互に鳴るインターホンの音と携帯の電話の音が聞こえたから。
――寝たふりしたら帰ってくれるだろうか……
と思ったけどピンポンピンポンピロピロピロピロ鳴る音は立派な睡眠妨害になって、眠れないわ煩いわで諦めて忠義を部屋に入れた。
「大分よぉなった？」
「うん……まぁまぁ」
寝すぎたせいかまだ治っていないのか、未だ頭はガンガンしていている。
でも、幾分身体は軽くなっているし、熱も37.2℃と微熱程度。
「半日寝てた……」
「だぁから、寝不足やねんて！
ちゃんと寝んと大きくならへんで！」
そう言って、あたしの頭をポンポンしてくるものだから、一気に顔の熱が上がった。
また熱上がってしまうだろうが！
と、忠義の背中を睨みつけた。
――結局、一人作戦会議はおろか心構えすら出来なかった……
忠義は普通にあたしの部屋に上がって、普通にジャケットをハンガーにかけて、普通に手洗いうがいをして、普通にソファに腰を下ろす。
つまり、正常運転。
緊張しているのは、あたしだけらしい。
――いや、あたしは答えを待つ側で、忠義からしたらただ答えを提示するだけなのだから、緊張するはずもないか…
それにしても、どうにもこれから大事な話をする雰囲気とは思えない。
「…ありがとうね、色々、看病してくれて」
緊張しすぎて、声が硬くなってしまった。
「ほんまやで。
あん時俺が近くにおらんかったらどうなっとったか！」
呆れたように、怒ったようにそう言うけど、心からあたしを心配してくれていたってことは分かって、胸が締め付けられる思いだった。
何とか本題を逸らしたくて、
「っ、晩ご飯食べた？
何か作ろうか！」
と言うと、忠義はまた呆れてように笑いながら立ち上がって、
「何言うてんの、それやったら俺が来た意味ないやんか」
消化によさそうなもん作るか〜と言いながらキッチンに立った。
ほっとしながら、ソファに腰を下ろした。
この期に及んでもまだ、
好きだなぁ、って思う。
往生際が悪いあたし。
この後、どうなってもいいように、
その姿を目に焼き付けておこうと思った。
・
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渡璃凛(プロフ) - 雨さん» 細かいところは私のこだわりというかスタイルなので気にしないで頂きたいです。イモるというのは物怖じするとかビビるという意味です。続編は今のところ考えていませんがまたいつか機会があれば書かせていただきます。 (2021年3月1日 13時) (
レス) id: ca2c84b988 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 何度も続けてのコメントですみません。 続きがあるなら39からとかでも良かったのでは？と 思ってしまって｡｡｡ 何かすみません(>_<) (2021年3月1日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - またまた続けてのコメントですみません...。 最後に一つだけ気になったことがあるのですが｡｡｡ 物語38の後にお礼とお知らせ■作者よりの後も物語は 続きますが...。 何故そこでは物語の各題名に数字とか何も無く・だけ なんでしょうか？ (2021年3月1日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - また続けてのコメントですみません｡｡｡ 物語読みました。 物語は完結してしまいましたが...。 その後の2人が気になります。 (2021年3月1日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて一つお聞きしたいことがあるのですが...。 ・ページ47のここの部分 自分で探そうにもいざ会ったら絶対イモるやろうから〜 この絶対イモるやろうから〜のイモるとはどういう意味なんでしょうか？ (2021年3月1日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡璃凛 | 作成日時：2020年10月8日 17時
