惑わせる彼Ⅴ【紫】 (ページ45)

今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:93,920 hit

＊ページ45

あっという間に映画が終わり、
ぞろぞろと映画館から出ていくお客さんに紛れて二人で並ぶ。

ちょっとだけラブシーンがあってドキドキしたけど、
アクションもカッコよくて見入っちゃった。

『面白かったなー！ね、渡辺君』

渡辺「な。やっぱかっけーな」

語彙力のない二人だからか、あんまり具体的な感想を言い合えないんだけどね

『やっぱ、外国の俳優さんってかっこいいよ～』

渡辺「え？Aの好みってあんな濃い顔好きなの！？」

『あー、結構はっきりとした顔立ちが好きかも。』

渡辺「・・・まじ？」

『あ、俳優さんの好みとしてってことだからね？勘違いしてない？』

あまりにもオーバーな反応をする渡辺君にくぎを刺す。
別に、めっちゃ濃い顔がタイプなわけではないし

渡辺「あっぶね、濃い顔は無理だわ・・・。」

映画が終わって、いい感じの夜ご飯時になったことだし
ご飯に行こうと二人のスマホで気になるお店をチェックしていく

『みてここ、イタリアンだってしょっぴー』

渡辺「あー・・・そこはあんま。前いったけど微妙だったわ」

『お、いったことあるのね』

渡辺「まぁーな。それだったらこっちのお店の方がよかったよ」

『あ、またオシャレなハンバーグのお店を・・・』

渡辺「味もうまい。A、ハンバーグ好き？」

『好きだけど・・・お高いんでしょ？』

ニヤッと笑った渡辺君を横目に見ると、手を引っ張っていこうとする

え、やだやだ高そうだし！！！

渡辺「いーから。行くぞ。」