惑わせる彼Ⅴ【紫】 (ページ39)

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『渡辺くんとお友達なんですか？雰囲気似てないなって』

渡辺「照とも知り合い。んで俺の幼馴染」

宮舘「どうも。宮舘涼太です。翔太がお世話になってます」

『ほー、ロイヤルな・・・・』

自己紹介をしてもらった、この宮舘くんは大人しくてどこかロイヤル
雰囲気が高校生とは思えないな

渡辺「俺Aのとこ送ってくから。じゃ」

宮舘「ん。また今度ご飯食べにおいでよ」

渡辺「んー。おばさんにいっといて」

『宮舘君、さよならー』

宮舘「さよなら。風邪ひかないようにね」

『ねぇ、宮舘君ってあんなに気品あるの？』

渡辺「は？あいつ？」

『本当に渡辺君と幼馴染？あり得ないんだけど』

渡辺「ホント失礼だな！？あいつは生まれた病院から見てるんだわ」

『病院？どんだけ一緒なの。誕生日は？』

渡辺「俺が11月であいつが3月。」

『いや生まれてからそんな長期で病院いるわけないでしょ？』

意外な渡辺君の交友関係を垣間見たな

にしてもあの宮舘君。

こんな夜でも、渡辺君にすぐに気づいてたし
私がバイトの同期っていうのも。

もしかしてエスパー・・・？

『なんか、不思議だね彼は』

渡辺「そう？涼太はあぁ見えて、案外なんも考えてねーよ。」

『え？策士そうなのに(笑)』

渡辺「まぁ、俺らは長いから話さなくてもなんか大体わかんだよ。」

『何それ、幼馴染って尊いじゃん。』

渡辺「そーか？ほら、家着いたぞ」

『ありがとー。気を付けて帰ってね』

いつものように家の前まで送ってくれる渡辺君
こうして送ってもらうのももう何度目かわからないほど。

ありがたいんだよなぁ

渡辺「日曜さ、どっか行きたいとかある？」

『いや、とくにはないんだよ。急な休暇だし、なーんも考えてなくてさー。』

渡辺「じゃあ俺に任せてくれんの？」

『うーん。寝坊だけしなければいいよ？』

渡辺「・・・・うっせ。」

『ふふっ、嘘だよ、楽しみにしてるね』

渡辺「おー。じゃあおやすみ」

『おやすみー。』