惑わせる彼Ⅴ【紫】 (ページ28)

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バイトに着いたら、先に事務所には目黒君が到着していた

相変わらずオシャレな恰好だ、さすが！

『お疲れ様でーす』

渡辺「うーす」

目黒「お疲れ様です！って・・・・二人そろってきたんですか？」

『目黒君、おはよ』

渡辺「俺らは先に会ってたの。なーA？」

『知り合い何人かに先にバレンタイン渡してたの。そのついで』

だいぶ空になった紙袋を見せびらかすと、納得した目黒君

目黒「よかった、デートかと思ったぁ・・・。」

『残念ながら、ただ先輩とか同級生に渡しただけ！(笑)』

目黒「で？俺の分はあるんすか？」

『もちろん。今渡していいかな？』

少し背筋を正して受け取る姿勢を整える彼に
少したれ目のクマが描かれてるカップケーキのラッピングを渡す

この顔は結構出来がイイと思うな

目黒「っしゃぁ！！！！」

『そんなに味のハードルは上げないでね？』

渡辺「つーか、あんなにモテてんならいっぱい貰うだろ。」

目黒「基本は断ってますよ、俺一途だし。思わせぶりとかはしないっす」

『カッコいい上に好感度まで高いとは・・・』

恐るべし、目黒蓮。
高校二年生には思えないほどの完成度ってことか

目黒「本当にうれしいっす。大切にします。」

『いや。すぐに食べてくれると嬉しいな？』

渡辺「俺にはバイト終わったらちょーだい。」

『はいはい。あとで渡すね？しょっぴー』