〈キングダム〉甘味処

呉鳳明_髪の毛 ページ23

※恋人設定

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「ねえ鳳明、髪の毛結わせて」

「髪の毛？俺のか？」

「そう！」

「……」

少し嫌そうな顔をしていたが
私の前に背を向けて座ってくれた


「わっ、サラサラだ」

いつもの鳳明の髪型を思い出して結ってみるが
なかなかうまくいかない

「うーん、上手に出来ないなあ。
　鳳明って器用なんだね」

「そうか？
じゃあAの髪も結ってやろう」

「いいの？可愛くしてね！」

鳳明は後ろを向いて、と肩に手を置く


「Aもサラサラで綺麗な髪だな」

「ふふ、ありがとう」

時々首筋に触れる鳳明の指先に
ピクリと反応してしまう

どんな髪型にしてくれるのかなと考えていると
また首筋に鳳明の指が触れた

「ちょっと、鳳明、くすぐったいよ」

そう言った瞬間うなじを舐められる感覚があった

「ひゃっ」

びっくりして振り向くと鳳明は笑っていた

「びっくりしすぎ」

「っ、びっくりするよ！
　今の、わざとでしょ？」

「Aの反応が面白くてつい」

ふふ、と笑う鳳明は
急にAの顎を持ち上げ口付けをした


「っあ、ほ、うめい……ん」

突然の甘い口付けに何も考えられなくなる


角度を変えて何度も口付ける鳳明に応えようと
袖を掴む手に力が入る

しばらくしてからお互いの唇が離れ
見つめ合う形になった


顔を赤くし荒く呼吸するAを見てフッと笑う

「…その反応は可愛いな」

「や、やめてよ、恥ずかしい」

手で顔を隠そうとすると両手首を掴まれ
そのまま寝台に押し倒された


「言っとくが、誘ったのはAだからな」

「えっ、誘ってな」

言葉を遮るように口付けられた


「A」

顔の横で両手を掴まれ
鳳明の力に敵うはずもなく
降り注ぐキスに応えることしか出来なかった

「っ、鳳明」

次第に鳳明の唇は耳、首と移動してゆき
Aの首筋に赤い印をつけた

「A、好きだ」

「んっ…私も、すき」

もう一度Aの唇にキスを落とし頬を撫でた


「今日は我慢するつもりだったんだがな…」

珍しく余裕のない様子の鳳明を見つめ抱きしめた


「…我慢、しないで…」

自分で言っておいて恥ずかしくなり
どんな顔をしたら良いかわからず
抱きしめる力を強めて顔が見えないようにした


「ずいぶんと積極的だな。

　…今の言葉、後悔するなよ」


口角を上げ鳳明が再び唇を落とす

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