こんなはずじゃなかった(JW青×JW緑)

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緑side


が、しかし。
中々帰ろうと言われず、結局8時。
うーん大分嫌な事できたと思うけど、最後までおるなんて…。
会った時に8時には〜って言ったからちゃんと最後まで居ないとと思ったんか？
律儀なやつやな。


青｢あの、今日はありがとうな。めっちゃ楽しかった。｣


後半ずっと顔引き攣ってたけどな。


青｢んで、まぁお礼というか。これプレゼント。ショッピングの時見てたけど、男物やから買いにくかったんかなぁって。｣


と、手渡されたのは小さい袋。
開けてみると確かにショッピングの時、女装で買ったらまずいと思って後日買いに来ようと思っていたピアスが入っていた。
これはちょっと、普通に嬉しい。思わず頬が緩む。


｢ﾍﾟｺ｣


青｢んへへ、喜んでくれたみたいで良かった。…あの、それでさ、俺今日ほんまに楽しくて。もし良かったら、またこうやって出掛けてくれれんかな…？｣


んん〜？？
…これは、社交辞令ってやつか。
今日めっちゃ嫌われるようにやったしほんまに遊びたい訳ないもんな。
ここは波風立てんように、こっちも社交辞令で返そ。


｢ｺｸ｣


青｢！！！！ほんま！？じゃあ連絡先交換しよ！｣


！？まってそれはあかん！！
だってアイコンも名前も普通に俺のまんまやし、男やってバレる！
どどどどどうしよ！！


黄｢神…じゃなかった、とも子！迎えに来たで。8時やから親御さん所まで送るわ。｣


淳太〜！！！ナイスタイミング！！
とりあえずその場から逃げたい俺は、藤井にもう一度お辞儀をして淳太の腕をグイグイ引っ張ってその場から離れようとした。
けど、


青｢待って！｣


｢！？｣


急に腕を掴まれた。


青｢…………。｣


藤井の顔が怖い。
無言の時間が過ぎていく。
段々掴んでる手に力が入ってくる。


｢い、痛い…。(ﾎﾞｿｯ)｣


黄｢おい、痛がってるやろ。離せや。｣


青｢あっ、ごめん…。｣


藤井が手を離した瞬間、淳太の方へ引き寄せられる。


黄｢じゃあ、俺ら帰るから。｣


そういって淳太は車へと向かう。
手を引かれながら振り返って見た藤井の顔は、心做しか寂しそうで、困惑しているようにも見えた。

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