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「A、起きろ」
ep2 Team京極兄弟-京極竜 ページ12
「A、起きろ」
頬の痛みと共に目を開ければ、そこには尊兄ではなく竜ちゃんがいた
『ん、竜ちゃん、痛い』
「ったく、いつまで寝てんだよ」
「ったく、いつまで寝てんだよ」
頬から外れた手に体を起こして周りを見渡せば、当然の如く居ない仁くんといちごちゃん
それに何故かいつもいるはずの尊兄までいなかった
『あれ？尊兄は？』
「学校行った。先公に呼び出し」
『あー……』
「学校行った。先公に呼び出し」
『あー……』
玄武高専のトップだしなんか悪いことでもしたんだろうなと思えば、ただ単位のことで呼び出されたんだと竜ちゃんが付け加えた
『竜ちゃんは行かなくていいの？』
「行くよ。寝ぐせ付いてる」
「行くよ。寝ぐせ付いてる」
そう言って私の前髪に触れた手は一瞬ドキリと心臓を動かす
『早く行きなよ』
「いやお前起こさないといつまでも寝てそうだから」
『そんなことないし』
「いやお前起こさないといつまでも寝てそうだから」
『そんなことないし』
この家に来る前はきちんと時間通りに起きれていたのだけれど
不思議なものでこの家に来てから中々起きれずにいて、もしかしたらどこか安心しきっているのかもしれない
「それで？Aは一緒に行く？」
『だから行かないって』
「心配症？」
『人が怪我するところとか見たくないだけ』
『だから行かないって』
「心配症？」
『人が怪我するところとか見たくないだけ』
洗面所へ向かえば付いてきた竜ちゃんにそう答えて顔と歯を磨いて、鏡越しに見てくる竜ちゃんに「早く行きなよ」ともう一度言った
「Aが行けば多分兄貴喜ぶぜ？」
『竜ちゃんて尊兄のこと好きだよね』
「まぁな。Aは？」
『え？』
「兄貴のこと好き？」
『竜ちゃんて尊兄のこと好きだよね』
「まぁな。Aは？」
『え？』
「兄貴のこと好き？」
鏡越しにジッと目が合っている竜ちゃんに振り返って、もしかしてヤキモチを妬かれているのかと
『そんなライバル扱いしなくても大丈夫だけど』
「そういう意味じゃなくて」
「そういう意味じゃなくて」
応えた私のセリフは彼の欲しかったものじゃなかったらしい
『まぁ、人としていい人だと思うし嫌いじゃないよ』
「ふーん」
『もちろん竜ちゃんも。だって最初はもっと悪い人達だと思ったし』
「ふーん」
『もちろん竜ちゃんも。だって最初はもっと悪い人達だと思ったし』
するとフッと笑った竜ちゃんはぐしゃぐしゃと私の頭を撫でて「学校行ってくる」と去って行った
自分でも不思議だ
知らない人達に囲まれて突然家族だなんて言われたのに、こんなにもここの人達を信用しているなんて
『変なの』
そう呟いた鏡の中の私はなんだか嬉しそうな顔をしていた
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成田(プロフ) - 綾瀬さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！これからも頑張りますので、また読みに来てくださると嬉しいです☆ (2020年1月3日 20時) (
レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬 - 毎回とても楽しみです。頑張ってください (2020年1月3日 19時) (レス) id: 006049a680 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 滴さん» こんばんは。ご指摘ありがとうございます！「ら」が抜けていましたね！直しました！ (2019年10月19日 22時) (レス) id: d5fb161253 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - こんにちは(*^^*) かなりお久しぶりです(笑) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 ep.4 Team奏▽ページ20のここの部分 何これ、私もはけた方がいいのだろうかと頭の隅でそんなことを考えなが応えれば これ正しくは考えながらではないんでしょうか？ (2019年10月17日 12時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 滴さん» こんばんは。コメントありがとうございます、読んでいただきありがとうございます！本日更新致しましたので、また読んでくださると嬉しいです★ (2019年6月2日 22時) (レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
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