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「ありがとう、Aちゃん。」
酷く優しい声。
くしゃっと笑った彼の顔に、涙は見えなかったけど泣いているみたいで。
彼の言葉を聞く前に、答えが分かってしまった。
「けど今行ってやらなかったら絶対後悔するのわかるから。ごめんね。」
何も言えない私の手の中から彼のパーカーの裾が抜けていく。
あぁ、このタイミングで気づいちゃった。
涙でぐちゃぐちゃになった視界のなかで、遠くなる彼の背中をただ茫然と見つめていた。
途端に体から力が抜けて、そのまま床に座り込む。
コンクリートからストッキング越しに冷気が伝わってきて、私の体を更に冷やしていった。
・
────私、大貴くんのこと好きなんだ。
姿がみえなくなっても、頭には彼のことばかりが浮かんでくる。
こんなときでも真奈を想う彼の顔を思い出して、自分に腹が立った。
『ばっかみたい。既婚者なんかに入れ込んで…』
その声は、遊園地の楽しげな音楽にかき消される。
小さな女の子が私を指差し、母親と思われる人物が必死に止めている姿が目に映った。
『ふふ、一番ばかなのは私じゃん。』
泣きながら笑う私を、行きかう人々は訝しげに見る。
だけどそれは一瞬のことで、すぐに気にならなくなるみたいだ。
イルミネーションの光が夜空と混ざり合い、白昼夢のように美しい。
そんな夢みたいな景色の中で、その日私は数年ぶりの失恋をした。
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himawari(プロフ) - 有岡担さん» 1年越しのレス失礼致します。ありがとうございます！とても嬉しいです！まだHey! Say! JUMP好きですか？良かったらまた見てくださいね！ (2021年11月2日 23時) (
レス) id: bbb7ea1a79 (このIDを非表示/違反報告)
有岡担 - はじめまして！あの、このお話を見たときにもう最高かと思いました！続きも待ってます。 (2020年7月31日 16時) (レス) id: a06e75bb6c (このIDを非表示/違反報告)
himawari(プロフ) - ﾏﾘﾅさん» ﾏﾘﾅさん、コメントありがとうございます！頑張ってかきたいと思います！ (2019年1月31日 19時) (レス) id: 9a53dee1e8 (このIDを非表示/違反報告)
ﾏﾘﾅ(プロフ) - 初めまして！一気に世界観にハマってしまって主人公ちゃんの幸せの続きが気になりました！更新待ってます！ (2019年1月30日 4時) (レス) id: bbedea094b (このIDを非表示/違反報告)
himawari(プロフ) - maimaiさん» ありがとうございます！普段は読まないのに、読んで下さってるっていうのは本当に嬉しいです！！つい更新してしまいました...！ (2019年1月21日 8時) (レス) id: 9a53dee1e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：himawari | 作成日時：2018年8月25日 21時
