第一話:五条君は意外なチェリー ページ1
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私より一つ下の学年の男の子、五条悟君は顔良しスタイル良し声良しと噂で聞いている。家はお金持ちで本人は特別な瞳を持つ強い呪術師だ。私や歌姫さん、冥さんと硝子ちゃんを除いた世の中の女性全員はそんな彼に一度は惚れるだろう。
歌姫さん達が否定する彼の性格はとんでもない位に捻くれているらしく、歌姫さんはいつも彼に会う度イライラしていてよく呪霊に八つ当たりしていた。
私は五条君と話す事は殆どない為性格の悪さ等は一切知らない。全て歌姫さんと硝子ちゃん情報だ。五条君と対して仲良くもない私だが、何故か歌姫さんの代わりに五条君にある任務の資料を届ける事になった。
「結構量多いなぁ。」
歌姫さんから渡された厚みのあるA4サイズの封筒を見て呟く。これだけ量が多いのならきっと任務内容も結構大変なものなのだろうか。私は呪術師の中でも弱い三級術師だ。だから任務も毎日ある訳じゃなくて、雑魚だから逆に暇な事が多い。
こんな私がとっても強い五条君に会ったらきっと先輩なのに、と言われて見下されそうだ。歌姫さんからも先輩に敬意を示す様な奴じゃないからと何度も言われていた。
取り敢えず五条君に睨まれてもビビらない様に頑張ろう。そう意気込んで五条君の教室の前まで来た時、私が扉に触れるより先に扉がガラリと開いた。
バッと前をみれば高校生にしてはやや高い身長に白髪、そして丸いサングラスをかけた男の子が立っていた。バチリと彼と視線が絡む。数秒互いに見つめ合っていると硝子ちゃんがひょこりと顔を出した。
「あれ、A先輩じゃないですか。どうしました?」
「えーと、五条クンって子に用があって、」
「だってさ、五条。」
「え、この子が五条クン?」
「そうですよ。」
未だに私を見続ける五条クンを不思議に思った硝子ちゃんは五条君の背中を勢いよく叩いた。叩かれた衝撃で五条クンは前のめりになり私の上に覆い被さった。
所謂床ドン状態になった事に驚いて私の上で同じように目を丸くする五条クンを見れば、五条クンは我に返った様子で状況を理解して頬を赤く染め直ぐに私から引いてしまった。
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キキョウ(プロフ) - いきなりすみません、他の作品のパスワードって教えてもらうことって可能ですか? (2022年7月21日 11時) (レス) id: b8a03f7fdd (このIDを非表示/違反報告)
muu(プロフ) - みなみかわ東。さん» いつもいつもコメントありがとうございます!こうしてみなみかわ東。さんにコメントを頂けてとても嬉しいです!この作品も宜しくお願いします! (2021年3月20日 21時) (レス) id: d72e1585a0 (このIDを非表示/違反報告)
みなみかわ東。(プロフ) - いつ見ても最高の作品ありがとうございます。いつも陰ながら応援させていただきます。 (2021年3月20日 21時) (レス) id: e84367e7a0 (このIDを非表示/違反報告)
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