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けど、翔吾の活躍がAの元にも届くようになり、いつかどこかでまた会えないかと期待していたらしい。


第三者の俺がいる手前、翔吾とAとでそう丁寧に説明されたが、ガキだった俺は下手くそな作り笑いで相槌を打つことしかできなかった。
ぶっちゃけ知らない女の身の上話に興味がなかったし。

あっちも多分、俺よりちょっと大人びていて社交性があるから表には出さなかったろうけど。
出来ることなら翔吾と二人、ゆっくり思い出話に花を咲かせたいんだろうな、とも思っていたから。


けれど、俺に向ける他所行きの笑顔より、翔吾に向けられる花が咲いたような綺麗な笑顔は、その頃から変わらず、可愛かった。

多分、そんな所でも分かってしまった態度の差にも、俺は苛ついてた。
今思えばあたりまえなのになあ。


話に上手く入れない俺がジョッキを一杯空けた所で、二人は連絡先を交換してから名残惜しそうに別れた。

ふうと一息ついた翔吾が


「…な、A可愛いやろ?北人好きそうな顔やもんなあ」


と、ニヤニヤ冷やかしてきたのに、上手く言い返せなかった。
確かに、顔はタイプだった。顔は。




それから何の巡り合わせか、翔吾繋がりやそうでない時にもたまたま遭遇する事が増えて、翔吾と三人で飲むようになって、連絡先を交換して、二人で連絡を取って飲むようになって、気付いた時には完全に好きになってた。


つい先日翔吾と飲んだ時に勇気を出してそう打ち明けたら、


「やろうな!俺、Aとほくちゃんが会った日からなんかそんな感じしててん」


とあの満面の笑みで言われてしまったら、何だか俄然この気持ちが膨らんだような、密度を増したような、そんな気がした。
同時に、背中を押してくれた翔吾が、ライバルじゃなくて良かった、と心の底から安堵した。


またクサイとか言われそうだけど、全部運命だったのかな、とかアルコールの入った脳味噌で蕩けそうな程に勝手に幸せな気持ちになったのが多分、今回の事の成り行きのきっかけだったのかもしれない。


だから一世一代のこのチャンスを生かさない訳が無いのだ。
ちょっと無理やりすぎたのは自分でも分かってるけど、何だかんだAの中の俺の存在が小さくない事も分かってるし、どうにかなるような気がする。
いやていうか、どうにかする。


繋がれたままの手、気付けば安心しきったようにすやすやと眠るその横顔を見て、改めてそう、心に決めたのだ。



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設定タグ:THERAMPAGE , 吉野北人   
作品ジャンル:恋愛
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も。(プロフ) - usaさん» コメントありがとうございます!この一番もどかしい時間を楽しみながらのんびり進めていけたらと思います。更新ペースも早い方ではないですがまた覗いて頂けたらと思います(T_T)ありがとうございました! (2020年7月21日 13時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
usa(プロフ) - 今回の更新もとっても面白かったです。早くほくちゃんとくっついて欲しいような、付かず離れずのもどかしい距離が楽しいような…!今後の展開も楽しみにしていますのでご自身のペースで無理せず更新がんばってくださいね。引き続き楽しみにしております! (2020年7月20日 22時) (レス) id: c80ccd6f24 (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - 飴さん» ご意見ありがとうございます^ ^長文かつストーリーが遅いことは明記させて頂いており、また趣味かつ自己満足の作品ですので読んで頂くことを強制しておりません。合わないと思いましたら読むことを辞めて頂いて構いませんよ。お時間を割いて頂きありがとうございます。 (2020年7月18日 15時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
- 何度も続けてのコメントですみません。 長々と失礼なコメントで失礼致しました。 それでは...。 (2020年7月17日 19時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- またまた続けてのコメントですみません...。 そして台詞の行間隔あけたほうが良いと思い ました。 行間隔が詰まっていると読みにくいので...。 (2020年7月17日 19時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:も。 | 作成日時:2020年4月25日 23時

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