【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ44)

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お兄ちゃんは私の大切な兄です！ページ44

**翌日の放課後**

「師匠～。なんか今日はやけに静かですね～

なんか犬さん達もいないし、もしかして何か用事……」

Aがいつものように廃墟の扉を開けると、

「師匠………？」

＜ゾクリ……＞

「っ、！」

いつもとは違う骸が、窓のそとをぼんやりと見ていた。

Aはその異様な空気に息をつまらせて、思わず後ずさりする。

骸はまだAが部屋に入ってきたことに気づいていない。

「し、師匠……？」

痩せ我慢で足を進めて、骸の肩に手を乗せる。

「！」

「っ、！！？」

途端に大量の殺気がAを襲う。
しかし、骸がAの顔を確認すると、嘘のようにその殺気は姿を消した。

冷や汗がまたひとつ、Aの頬を伝う。

「師匠……大丈夫、ですか？」
言葉は詰まって、声が震えている。

「……」

骸は一瞬悲しみで顔を歪ませたように見せたが、すぐに笑った。

「クフフフ…大丈夫ですよ。…それより、A。修行、初めましょうか？」

『いつも』のように。

「……はい」

～数時間後～

「……はっ！」

＜ゴワァア！！＞

妖しい蓮の花が、火柱と共に舞い踊る。

「どうですか！師匠！！
これ、師匠の技を組み合わせてみて……」

Aは笑顔を浮かべながら骸のいる方へ振り向いた。

当然、すぐに気づく。

________変だ。

「師匠……？」

「……」

「師匠ゥ！！」

「うわ！」

耳元で叫んで、骸は意識を戻したよううに跳ね起きる。

その様子を見て、またAは眉を寄せる。

「師匠……やっぱり変です」

「はい？」

それもそうだ。

骸はAが来てからずっと、自分を追い詰めるような目で三又槍を見ていた。

いつもなら、Aのほうを見て、嫌味のひとつも言うのに。

「……変です。おかしいです。頭もおかしいけど、今日は中身までおかしいです！」

「…………そうでしょうか？」

目をそらしながら、また骸を三又槍を握りしめる。

「ムッ)……」

その様子に、頬を膨らませるAだったが
ため息をついて、またもとの顔に戻す。

そして、骸の隣に座った。