06. ページ6
.
ジョンウの熱が冷めたのは放課後になってからだった。
SJ「Aちゃん、今日残って勉強する?」
「ううん。私放課後残らない派だから」
SJ「へー。塾派?」
「いや、帰ってアニメ見る」
SJ「え?」
学歴が全てである韓国では、みんな毎日のように夜遅くまで学校で勉強をしている。
私の親はそんなこと全く気にしないルーズな人達だから、私も基本的に自由行動だ。
勉強しろと怒られたことなんてない。
SJ「勉強しない割には成績いい方じゃない?」
「まあ授業聞いてればなんとかって感じ……」
SJ「あはは、なにそれすごい」
HR「ほんとなにそれ。その勉強法俺にも教えてよ」
「!?」
後ろから突然声をかけられて、勢いよく振り返れば後ろの席のハルトがポケットに手を突っ込んだ状態で立っていた。
表情筋がピクリともしてなくてもかっこいいんだから罪だ。
いや、でも身長が大きいから威圧感があって怖い。
「なななななんでしょうか……」
SJ「……ハルト、Aちゃんが怖がってる」
HR「俺は何もしてねぇだろ」
SJ「その態度だよ。なに、なんか用でもあるの?」
HR「ある」
SJ「……なに?また父さんのこと?」
HR「お前じゃなくてこっちにだよ」
「はい?」
喧嘩でも勃発するのかと思ってハラハラと2人をみてれば、急にハルトに腕を引っ張られた。
突然何が何だか訳が分からないし、みんながいる空間でこんなのとにかく恥ずかしくて思わず腕を振り払えば、思った以上に簡単に離れた。
「あっ、ごごごごめんなさい………」
HR「……」
「あ、あ、あのぅ……」
そんな顔で黙られてしまったらもうコミュ障の私氏どうすればいいのか分かりません。泣きそう。
ジョンファンもハルトには逆らえないのか黙ったままだ。
HR「……お前、俺の誘い断るんだ?」
「な、なんのことでしょうか……」
HR「俺お前に用があるって言ってんの。付いてこいよ」
「お金は持ってませんっ…!」
HR「カツアゲじゃねーよ」
今度は強く腕を掴まれてそのままズルズルと教室から連れ出されて行った。
出ていく時のジェヒョクの憐れむような目は一生忘れない。助けろよ。
.
835人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「TREASURE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うちゅちゅちゅじぇひょくん - コメント失礼します!今まで見たtreasureの妄想の中で一位になるくらい面白いです笑キャラも最高だし、ところどころのツッコミ?とか主人公の性格も面白いし似てるというかとにかく最高です!応援してます! (6月18日 16時) (レス) @page45 id: 30883e7dee (このIDを非表示/違反報告)
にょっぱ(プロフ) - 大車輪に毎回吹き出しちゃいます。素敵な作品を掲載して頂いてありがとうございます!これからも応援しています♡ (6月11日 23時) (レス) @page26 id: 3902eee54d (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - じぇさん» 書き手再開しました。お待たせしました。また自分のペースでちまちま更新していきますm(_ _)m (5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - ?.さん» ありがとうございます。また自分のペースでちまちま更新していきますm(_ _)m (5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - 千春さん» 大変お待たせしました。またちまちま更新していきますm(_ _)m (5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:どりぃ | 作成日時:2021年11月14日 10時