お願い、私に関わらないで

01. ページ1

.




身長体重顔面偏差値全てにおいて中の中の下。成績はなんとも言えない微妙さに、運動神経に関しては言うまでもなくゴミ。

昔から普通に普通のことができて、何の苦も幸もなくただ平凡に暮らしてきただけのわたし。

言うなれば、全てにおいて平凡なつまらない女。




「今日から同じクラスのイムAさんです。みんな仲良くするように」

「益山からきましたイムAです。よろしく」




強いて普通ではないことをあげるなら、今日から親の都合で益山からソウルの高校に放り出されたくらいだった。

益山といっても全く田舎の方、家の周りに山と畑しか存在しない限界過疎地域のことである。

そこらのシティガールズとは一緒にしないで欲しい。世の中クソだ。




「じゃあイムは後でまた職員室に来るように。席はあそこな、あの寝てるやつの前の席」

「はい」




言われた席に座って見慣れない教室を眺めているといつの間にかホームルームは終わっていた。

限界田舎から出てきたコミュ障という既に絶望的な条件で友達ができるか心配だったけど、幸いにも隣の席の男子は喋りやすくていい人だった。

ジョンファンというらしい。可愛いから仲良くしよう。




SJ「Aちゃん益山出身なんでしょ？僕と一緒！」

「え！ジョンファンくんも？なんでソウルの学校に通ってるの？」

SJ「僕は父の仕事の都合で」

「私と一緒だ」




しかもジョンファンは私と同じ出身と境遇ということで仲良くなれそうだと思った。

気さくで話しやすい彼と話しているうちに、ジョンファンと私の父は同じ会社のレーベル下で働いていることがわかった。

それは偶然なのか運命なのか。ジョンファンが可愛すぎるのでこれはきっと運命だ。


ふと、ねぇねぇと誰かに後ろから話しかけられた。

振り返ると、ニコニコと眩しい笑顔の男の子がいて、あまりのイケメンさに思わず目がくらむ。




JK「初めましてイムAちゃん！」




.

02.→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す