其ノ参拾参 これからの事 ページ33
クウ「うんうん！似合ってる」
脱衣場で寝間着(ねまき)という昔の人が夜寝る時に着ていた白い和服。白衣(びゃくえ)を渡され、それを着ることになった
愛華「二人は寝間着じゃないんですね？」
キル「いつ仕事が入るか分からないからな。ギリギリまで寝間着は着ないんだ」
愛華「え、寝る直前に仕事が入っちゃう可能性があるってことですか？」
キル「あぁ」
愛華「と、いうか、仕事って具体的にどんな事するんですか？」
キル「……あー、説明忘れてたか？」
愛華「はい」
キル「私達の言う仕事って言うのは、人間や妖怪から妖怪絡みの困っている事、妖怪を退治してほしい事、人間を痛い目に遭わせて欲しい事を正式な依頼として実行することにある」
愛華「そうなんですね……え！？それいずれは私やるんですよね！？」
クウ「いずれというか今すぐかもしれないしねー」
愛華「ええ！？だって人が人を襲うのは色々とまずいんですけど……！」
キル「その点は大丈夫だ。流石に人間に人間は襲わせない」
愛華「あっ、良かった……」
クウ「まあでも剣術修行と巫女修行が終わるまで過激な依頼の同行は無理だろうね〜」
キル「一応依頼は2つこなしているからな。ある程度なら大丈夫だろ」
クウ「そーだねぇ〜」
そんな話をしているとキラさんが入ってきて
キラ「クウ様、御姉様、御依頼です」
キル「おー。わかった」
愛華「あ、お仕事ですか？」
クウ「そーだよー」
キル「こんな感じでいつ入るか分かんねぇんだ。まあなんにせよ愛華は休め。私達は仕事してくる」
愛華「は、はい。分かりました」
そしてキルさん達は急ぐように去り、私は一人部屋に戻って、広い部屋にポツリと畳んであった布団を敷いて寝転がる
月と出会ってから毎日がイベント
これからはもっと忙しくなるだろう
私は巫女になれるだろうか
私は月の妹を倒せるだろうか
そんな事を考える。
海斗と啓太にはどうやって言い訳しよう
幼馴染みの2人には隠し事は無しという約束がある
だけど流石の私も海斗に言ったら大変な事態になるってことは分かる
海斗は感がいいから色々と言い訳するのが難しそうだ
架夜子おばさんと静流おじさんにもこれから忙しくなるのになんて言おう
修行をするなら土日はここに来なければならない
それも毎回心配をかけてしまうし……
早く出ていきたい。おばさんおじさん達と一緒に居たくないわけじゃない。だけど、やっぱり迷惑をこれ以上かけるのは耐えられない……
色々と考えていたら、いつの間にか眠っていた
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作者名：ムーンナイト-moonnight- | 作成日時：2018年1月21日 0時
