其ノ肆 妖怪という存在 ページ4
脚がすくむ
立てない
怖い
「『蛇に睨まれた蛙』だな」
そう誰かの声が聞こえた。
声の聞こえた方を見ると、眼帯をした男の人と、その後ろに女の人が2人立っている
姿は男の人に隠れてきちんと見えないけど、分かるのは、赤髪と銀髪
後ろを見ると既に海斗や啓太も気絶してるみたいだった
璃々も倒れている
やっと動けるのは……私だけ?
イノチノオウジガナゼコンナトコロニイル……
男「さあな?一つ言えんのは、人間を何人も殺してきた手前を追ってきたって事だな」
ニンゲンヲコロシテナニガワルイ……ニンゲンノオカゲデコノスガタニモドレタトイウコトモアルケドナ……
ダガマダタリン……チガ……ニンゲンノチガタリン……
黒いバケモノから手が沢山生えて私達の方に向かってくる
終わった……!
…………
何も起きない。目を開けると目の前には男の人が伸びてきた手を斬り落としていた
男「お前、動けるな?」
愛華「!」
声が出ない……!
男「答えろ」
う、動けます……!って思っても伝わらないよね
男「よし。今すぐお前らの持ってる魔除けを回収してあそこにいる赤髪に投げろ」
声……出てなかったはずなのに……そ、そんなことしてる場合じゃない!
魔除けって……御守りのことかな……?
フッと私だけ力が抜けたように動けるようになった
今だ……!
急いでみんなの御守りを集める
あれ……?
男「どうした」
1つない……です
男「吸収したか……まあいい。とりあえず全部渡せ!」
頑張って立ち上がって、赤髪の女の人の元へ走る
ソレヲ……ヨコセッ……!!
愛華「!」
気持ちの悪い黒い手が私の持っている御守り目掛けて伸びてくる
男「キラ」
銀髪女「承知致しました」
と言って、赤髪の女の人の隣にいたはずの銀髪の女の人が伸びてきた黒い手を斬り落としてくれる
銀髪女「行って下さい」
私は頷き、赤髪の女の人の元へ走った
赤髪女「礼を言う。渡してくれ」
御守りを渡すと、御守りが燃えて灰になる
ま、マジック……?
愛華「い、今どうやって……声出る!」
赤髪女「こんなもの、無知で作ったあの人間は、馬鹿としか言いようがない」
男「取った」
ふと見ると眼帯の男の人がバケモノの頭部分を斬って御守りを取り出している
男「アル」
赤髪女「承知」
赤髪の女の人は眼帯の男の人の方へ走り、御守りをまた灰にする
愛華「あ、あのっ……」
男「話は後だ。今は黙ってそこにいろ」
愛華「は、ハイ……!」
この人達は……何者?
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作者名:ムーンナイト-moonnight- | 作成日時:2018年1月21日 0時