検索窓
今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:1,942 hit

其ノ拾弍 私には ページ12

月「ふむ……今日はもう休め。またゆっくり話そう」
月さんの手が私の頬に触れる。同時に私の意識は遠のいた

翌日
私は起きたら自分の家にいた
私の部屋の扉が開き、架夜子おばさんが入ってくる
架夜子「あら起きてた?体調は?」
愛華「大丈夫」
架夜子おばさんは私のお母さんの妹さん、つまりは伯母。遠山架夜子34歳
私の両親が5年前亡くなった時、引き取り手も無かった時、遠くからわざわざ越してきて引き取ってくれた心優しいおばさん
架夜子「静ちゃん!愛華ちゃんが起きたよ!」
静流「お、愛華。良かった」
静流おじさんは架夜子おばさんの旦那さん。遠山静流34歳
本当に優しい夫妻
架夜子「今日は学校お休みしてあるわよ」
静流「もう少し休んでなさい」
愛華「ありがとう」
架夜子「じゃあ私はお仕事行ってくるわね」
静流「俺も」
愛華「ごめんなさい、引き止めて」
架夜子「いいの。お留守番よろしくね」
愛華「うん」
そうして2人は出掛けていく
最初は静流さんだけが働いていたのに、私を引き取ったせいで高額な学費なども払う事になり、架夜子おばさんまでもが働く事になってしまった
高校生にもなったし……早くこの家を出て行けたらな
これ以上迷惑はかけたくない
もう一度寝ようと横になった時、昨日の記憶が蘇る

『その力を自分のためにも他人のためにも使った方が強くなり"他人(ヒト)"のためにもなると思うぞ』

月さんはそう言った
本当にそうなのだろうか
今まで妖怪や幽霊の事で深く考えすぎないようにしてた私がこう深く考えているのは、自分が一番驚いてる
目を閉じようとしたその時、窓を叩く音がする
窓の方を見ると、木の上に月さん
愛華「月さん!?」
月「よぉ」
愛華「ど、どうして?」
月「少し外に出よう」
愛華「えっ?」
月「休んだんだろう?学校」
愛華「は、はい」
月「ならば行こう」
愛華「……はい」
何となく一人でいるのも、と思ったので着替えて玄関を出ると、月さんの服は先程の和服とは違い、現代に近いオシャレな服に変わっていた
愛華「か、かっこいい!」
正しくイケメンとはこの事
月「こういう服は慣れないのだがな」
愛華「そうなんですか」
月「愛華」
愛華「はい?」
月「その敬語やめてくれないか」
愛華「えっ」
月「気持ちが悪い」
愛華「……でも」
月「気安く話せ。それと月さんではなく月と呼べ」
愛華「じゃあ、月」
月「うむ」
愛華「それで、話って?それに、何処行くの?」
月「斉藤架奈子と斉藤大和が交通事故にあった場所」
え……

其ノ拾参 獅子丸 獅子門→←其ノ拾壱 巫女



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ムーンナイト-moonnight- | 作成日時:2018年1月21日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。