検索窓
今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:1,947 hit

其ノ拾壱 巫女 ページ11

アル「よし……では咲造殿の話は終わりだ」
急に"殿"付け!?
アル「次は、愛華殿だ」
愛華「私?」
アル「立ち話もなんだ。ゆっくり話せる所へ移動しよう」
アルさんってとても話が一方的だ
アル「咲造殿も来い」
咲造「お、おう」
そうして移動してきたのは食堂らしき所
愛華「広っ!?」
アル「そう驚くこともないだろう。座ってくれ」
愛華「あ、失礼します」
私は端の席に座る
アル「愛華殿。巫女は知ってるな?」
愛華「神社の?」
アル「現代でこそ、ただ神社で働くのが巫女という者だが、昔は妖怪退治やお祓いをしてこそ巫女だった」
愛華「やっぱり、漫画とかで見る巫女さんが正解なんですね」
アル「退治、お祓いという点はな」
愛華「で……その巫女さんが?」
アル「巫女は、神に仕え"妖怪退治"そして"お祓い"をするのが主流」
咲造「なんだそりゃ?」
咲造さんは椅子にぴょこっとジャンプして座り
アル「妖怪や幽霊は祓ったり封じたり成仏させる事が可能なんだ」
全く理解できない訳じゃないが、少し難しい
アル「私達も退治屋をやっているが、私達妖怪には同じ妖怪相手に祓い封印成仏の3つにも限界がある。だが霊力の高い人間は祓い封印成仏に限度が無いんだ。つまり、妖怪を退治する者にとっては霊力の強い人間が巫女や巫覡(ふげき)になる事はすごく助かる事」
巫覡はきっと、巫女さんの男の人バージョン。
話は難しいけど、それって……
愛華「早い話、私が巫女になれってことですか?」
アル「まあ、そういう事だ」
やっぱり
急に巫女になれだとかよく分かんないし、それは人の大事な人の……啓太や海斗の

"役に立つ"のだろうか

アル「結果はすぐじゃなくてもいい」
愛華「はい」
一方的に話すアルさんに、私の気持ちを話すのはなんとなく気が引けた
扉が開いた音がする。見ると先には月さんがいた
月「よう、愛華」
愛華「月さん……」
月「どうした。暗い顔をして」
月さんなら……話を聞いてくれるかな
愛華「月さん、妖怪退治って人の役に立つんでしょうか」
って、まだ会って間もない月さんに言うのもおかしいけど、なんか月さんって安心感あるし
月「……そうさな。俺は少なくともなると思うが。
本来、人間は妖怪とは関わってはいけない。
だが、霊力が高い人間は妖怪と"関わらない"という選択は出来ない。その力を持って産まれた以上、避けて生きる事は不可能だ
だからこそ」


その力を自分のためにも他人のためにも使った方が強くなり"他人(ヒト)"のためにもなると思うぞ

其ノ拾弍 私には→←其ノ拾 『人面犬』



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ムーンナイト-moonnight- | 作成日時:2018年1月21日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。