SMの天然タラシなイケメンプリンス 【男主】

ベンベン、ギャップ。 ページ28

ベンベンサイド

まあまず怖かった。
第一印象の爽やかでふわふわした雰囲気は何処へやらすごく怖かった。(でもやっぱりイケメン。)
鬱陶しそうに前髪を軽く搔き上げて器用に編み込みをしてヘアピンで留めた、

「…すごい…」
『で？どこ行くか決まってる？』
「と、特には、…」
『ご飯食べていい？二日酔いで気持ち悪いしお腹すいて辛いから。』

二日酔いだったから機嫌があんなに悪かったんだ。
外の空気を吸って多少は気分が良くなったのかそんなに怖くなくなった。
適当なショッピングモールに入って飲食店で結構頼んだAくん。

「…そんなに食べれるの？」
『昨日の夜食べてないから。』
「あぁ、二日酔いって言ってたね、」
『うん。』

機嫌が良ければ普通のAくんだ、と思った。
その細い体にどうやったら入るんだ、と見つめているとなんだよと笑われた。

「ねえ、一個聞いていい？」
『ん？』
「なんであんまりうちの事務所の人たちと共演してくれないの？」

SMとかYGは当たり前。FNCも結構あるしSTARSHIPだってあるのにJYPとはあまり仲良くしてくれない。
ファンからも少し不満の声が高まってるんですよ俳優さん。

『TWICEの誰だっけ…わかんね、4人くらいフッたからTWICEとは絶対共演しない。』
「……フッた！？」
『フった。』

ナゲットにたっぷりソースをつけて美味しそうな顔で頬張る様子は見てて和む。めっちゃ可愛い。幸せそう。

「誰を…」
『名前知らない。あの子達デビューしたばっかなのに告ってきてびっくりした本当に。それの俺その時傷心中だったし。』

ため息をついてコーラ普通に一気飲みしちゃうあたり本当に俳優かなあ。
完食して機嫌が直ったのか立ち上がったと思ったら、行こ！とにっこり笑う。眩しすぎる。
適当に頷いてついていった。

『名前なんだっけ。』
「えーと、ベンベン、ていいます、」
『97？』
「え？あ、はい。」
『俺も97line』

一緒、と笑うA、くん？に俺もつられて笑った。
敬語ないでいいよ、と言ってくれて頷いた。
やっぱりいい子だなって。

やっぱり人気者。→←二日酔いにいらいら。

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