6 sprint&disappear! ページ6
ルナードは、驚いたように目を見開いた。
当たり前だ。俺は知っている。
幼子、特に女が好きな“御伽噺”
というものの中では、狼は悪役だと。
泣き出すだろうか。俺が怖いだろうか。
ルナードの沈黙が怖い。
御伽噺を知らないのだろうか?
「怖いか?それなら、今なら逃げられるぞ。
記憶なんて簡単に消せるんだ。」
ルナードは何も言わない。ピクリともしない。ただただ俺の目を見つめるだけだ。
あの男の言葉で、ますます自信をなくした。
俺は館を飛び出すと、
家々の屋根を伝って、町の中心へ向かう。
本当に、俺といた方が幸せなのだろうか?
知りたいのはそれだけだ。
ルナードがいた道路の前の家を覗く。
しかし、カーテンで良く見えない。
古びた裏口を蹴破ると、家の中を徘徊した。
玩具が見当たらない。絵本もない。
というより、子供がいたという感じがしない。
この家ではなかったか。
俺は家を後にしようとした。
すると、一つだけ見つけた。
庭に打ち捨てられた、
小さなボロボロの赤い靴だ。
月明かりを受けて、妙に紅い。
俺は靴を持つと、家を後にした。
「決めたか、ルナード。」
答えなんて、知っている。
それなのに聞くなんて、
やっぱり俺は悪いやつだ。
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作者名:クインテット | 作成日時:2016年7月7日 22時