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22 PM 1:20 黛side ページ45

昼休み。
次は移動教室だからと言って
いつもより早めに教室に戻った
Aには気づかれなかったのに。

「珍しいな。お前がラノベを読まないなんて。」

とAと入れ替わりで
入ってきたこいつには気づかれてしまった。

『…何の用だ?…赤司?』

「お前、Aを匿っているだろ?」

『匿うって…凶悪犯じゃあるまいし。』

相変わらず、バスケ部の王様は
独占欲が強いらしい。

「Aには関わるなと言った筈だ。」

と、また無理難題を押し付けてきた。

赤司はAのことが好き。
それは、バスケ部中で認知されている事で。

だから、今回の事に部員一同
大いに動揺している。

『だったら、赤司が側にいろよ。』

「Aが謝るまで僕は何もしない。」

『はぁ!?』

小学生かよ!?
喉まで出てきたその言葉を何とか飲み込む。


我が儘坊っちゃんそのものじゃねぇか。


そう思わずにはいられなかった。

『じゃあ、Aがお前に謝るか名前を呼ぶまで、あいつは1人でいろと?』

「そういうことだ。」

…赤司の意図が分からない。

赤司は賢い。
だから、Aのクラス上の立ち位置とかも
知っている筈なのに。

遠足の日、Aに声をかけた奴は
小太郎以外、1人もいなかったらしい。

それを知ってでもこの王様は
Aを独占したいのだろうか?

「…とにかく、Aには近づくな。」

『…分かった。』

「じゃあ、また放課…『赤司。』」

オレは立ち去ろうとした王様を呼び止めた。

「なんだ?」

橙色の目だけがオレを捕らえる。


『なあ、赤司。お前は……この世に魔法使いがいると思うか?』


「…質問の意図が理解できないのだが。」


『…だよな。』


聞いているオレもそう思った。だけど……


『いると思うか、いないと思うか。それだけは教えてくれ。』


オレがそう頼むと
案外、即座に答えが返ってきて。


「いないな。」

『何故?』

「世の中、目に見えるものが全てだ。魔法なんて、あるのはおとぎ話の中だけ。だから、僕は魔法使いがいると思わない。」


と、赤司の説明が終わった瞬間
余鈴が鳴った。

「じゃあ、また放課後。」

今度の赤司はオレの返答も聞かずに
去っていく。

…なあ、赤司。
確かに、お前の言うことも分かる。
分かるんだけど、それじゃダメなんだ…。


『このままだと…Aが消えてしまう…。』


〜京都で起きた怪奇事件〜
ラノベより少し大きめのその本は
Aが語れない事実を
オレに教えてくれていた。

22 PM 4:34 夢主side→←22 AM 2:21 赤司side



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設定タグ:赤司征十郎 , 黒子のバスケ   
作品ジャンル:アニメ
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アル(プロフ) - マナさん» マナさん温かいコメント本当にありがとうございます。お返事遅くなってしまって申し訳ないです…とても褒めてくださり、本当に本当に嬉しいく思っています!ありがとうございます!また続編の方も更新しましたので見ていただけると幸いです。。。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: be6ab72684 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - はじめましてマナと申します。設定が面白くて一気読みしてしまったので、普段はコメントしない派なのですがお邪魔してしまいました。本当に発想力をわけていただきたいくらいです(笑)続編も読ませていただきますね。他作品も更新頑張ってください。応援してます! (2018年11月1日 23時) (レス) id: 4d017985c7 (このIDを非表示/違反報告)
アル(プロフ) - ホノボーノさん» ホノボーノさんご指摘本当にありがとうございました!言われるまで全然気づきませんでした。ごめんなさい。即修正しましたので赤司くんの名前を呼んでいるところはないと思います。本当にありがとうございます。以後気を付けます…。 (2018年4月24日 12時) (レス) id: 4bb3709ca5 (このIDを非表示/違反報告)
ホノボーノ - 赤司とよんでわいけないところで赤司と呼んでいましたよ。 (2018年4月23日 23時) (レス) id: d691122adb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アル | 作成日時:2018年3月23日 14時

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